米山商店のみなさんは無事でした。
出勤途中に何の気なしに写した風景このあたりは古い商店や飲食店とホテルや商業施設が混在するエリア。ちょっと目を離すと風景がいつの間にか変貌していることがあります。だから時々、街の顔を写すようにしています。どうしてこんな何でもない風景を取り上げたかと言うと、この数時間後このあたりは火災の煙にまかれてとんでもない状況になったからです。昼を過ぎた頃、会社の人から近所が火事で大変なことになっていると聞きました。確かに消防車や救急車のサイレンの音がかすかに聞こえています。火災現場の写真を見せてもらってびっくり!今朝写真を撮った場所じゃないですか。といことは、マリリンモンローのガラス屋さんとラーメン空の建物!?と思いきやなんと火元は金物の【米山商店】でした。米山商店の皆さんは無事なんだろうか・・・。*翌日の新聞で火元は隣のパチンコ店を解体していた業者のバーナーの火が米山商店の壁に引火したことが原因でした。米山商店が火元ではないと知って胸をなでおろしました。お孫さんが誤報に心を痛めていたと聞きましたので、誤解がないようにお願いいたします。会社の帰りに現場に急いで向かいました。すでに火は消えていましたが道路は封鎖されたままで、まだ消防車が止まっており消防士さんが火事場の【米山商店】の真っ黒にこげた建物の中に出たり入ったりしています。すぐそばにテレビ局のクルーがカメラを手に数人固まっていたので声を掛けてみました。「すみません。米山商店の方は無事だったんでしょうか」「一人煙と消火器の粉を吸って気分が悪くなった方はいましたが、怪我をされた方はいませんよ」「無事だったんですね。よかった」「お知り合いですか?」「いえ、買い物に寄ることがあったので心配しました。」そんな話をしてその場を離れようとしたときにクルーの方が「米山商店さん移転するみたいですよ」と教えてくれました。「移転するんだ・・・。」米山商店は工務店や大工さんに金物を売る小売店です。わたしがその店を訪ねたのは【逍遙館】の貸室のドア用ラッチ交換のために、ラッチ受けを買いに行ったのが最初でした。建築用の金物が所狭しと置かれている様に圧倒され、素人のわたしはとても場違いな感覚になったのを覚えています。わたしがほしかったラッチ受けは微妙な大きさで、どんぴしゃのサイズがなかったため、お店の方は「すこしベロをカットしようか」と受けの部分を加工してくれました。そして「多分このサイズで大丈夫だと思うけど、付けてみてダメだったら他のを考えるから、とりあえずこれで試してみて」といいました。そして代金を払おうとしたわたしに「いいから、とりあえず試しだから」と言うのです。取り付けに対してもレクチャーしてくれた上に、御代まで受取ろうとしないのには正直驚きました。何度払おうとしてもいいというのです。ちいさな金具は200円程度のものだったのでしょうか。それにしてもその親切にどうしたものかと思いました。それから何度か備品を買いに行ったことがありましたが、その度にお店の方は親切にしてくれたので、とても頼りにしていたのです。ここしばらくは用事がなく足が遠のいていたこともあり、今回の火事には衝撃を受けました。どこに移転されるのかもう少ししたら分かるのでしょうが、今日のところはお店のみなさんが無事であったことにこころからホッといたしました。大好きなカフェ【ランバン】も類焼をまぬがれたように見受けられました。札幌都市景観賞を受賞した建物なので損傷がないことを祈ります。|逍遙館俱楽部代表|