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カテゴリ:アメリカ生活あれこれ
911とは今ではSeptember,11とまっさきに浮かぶかもしれないが、日本でいう119のこと。
昨夜2時頃試験勉強中、友達のTちゃんからCallあり。 「Siona。やっぱり息苦しくって、左胸がまた少し痛みだしたの。。。」 このエリアには日本人が少なく私は知り合いは5-6人しかいない。そのなかでお友達と呼べるのは二人しかいない。そんななかTちゃんとは .イ. とCollegeが一緒。しかも同い年で話があう。。 でも、Tちゃんも私も彼と生活しているし、お互い忙しいのでお茶をすることもできないし、どこかに遊びにいくことも難しく.イ.先以外では会うことはあまりない。 そのTちゃん。もう一ヶ月も咳がつづいていたのは私も気になっていた。 「病院いきたいけど、保険がないの。。。」 Tちゃんはとっても頑張り屋さんで、誰の援助もかりず、自分で生活費から学費まで捻出している。保険もはいりたいけど、払わないで、何かあったとき自費で払えば、同じだからと日ごろ言っていた。 おとといから左胸から肩、そして腕にかけても痛みしびれて夜眠れなかったとのこと。 昨日の昼電話をくれたときは[彼と病院にいくから今日は.イ.にいけそうにない」だった。彼(韓国人)がついてるし大丈夫だろうと私は「分った。何かあったら電話して」とだけ言っていた。 病院での結果をきくために電話をしたが、バッテリーぎれになり夜まで電話できずにいた。 病院は、まずこの地域の日本人のお医者さんをネットで検索して二人みつけたが近いほうにいくことにしたらしい。行った先では日本人のドクターは帰国していて来月までかえってこないとのこと。アジア人の医師に診察してもらい、軽い気管支喘息があることも伝えたが、そのときは肺音は正常だからとレントゲンもとってもらえず、問診、視診、聴診のみで咳止め、痛み止め、抗感染薬をもらったとのこと。 日本でナースをしていた私。彼女の訴えからして、痛みは頻回の咳による筋肉痛で、そのために呼吸しづらいんだろうと思っていた。しかし彼女の既往からしてもレントゲンと心電図をとってもらってもよかったのではとは気になっていた。夜12時にしっかり休んでね。といって電話をきった。 彼にその話をして、どこかいい病院はないか?保険のことについて聞いてみた。 「保険がないと困るよ。僕は病気をしないようにして病院にいかないから分らない。。 保険をもってるとその保険会社が登録しているドクターをリストアップしてくれる。保険のない人は救急へ行って一日待たされることになるのさ。」 国民健康保険のないアメリカ。こんなとき日本っていい国だなとしみじみ感じる。 日本で働いていたとき、外国人留学生だってその保険をもって診察にきていた。 もちろん救急以外で自費でみてもらっている学生もたくさんいる。チャリティーホスピタルといってただでみてもらえる病院も友達の住む街には存在するらしい。私はアメリカでもナースになるため現在勉強中なのだが、なんせ自分はおかげさまで健康でこちらの病院にかかることは一度も経験してないので、システムのことに関してはまったく素人。こんなとき友達の力にもなれなくて情けない。。。 2時のCallの時は、電話越しでも息苦しそうなことが分った。 T:「またひどくなるんじゃないかと思って不安で。。。」 いつも私が忙しそうにしているから邪魔をしてはいけないと気をつかって、電話もめったにかけてこないTちゃん。病院にいくときに、なんで私は一緒についていかなかったんだろうと後悔した。医学用語の勉強をしてこちらのライセンス試験にやっとパスした私。一緒に行っていたら症状の説明、レントゲンをとったほしいなどドクターに依頼できたはずだった。 「ごめんね。Tちゃん。私、今から行くから。」 「もう夜遅いし、来なくていいよ。大丈夫」といいはるTちゃんに心配しなくていいといいきかせた。 もしかして過喚起になってるんじゃないかな?と疑っていたがもし喘息の発作が起きていたら、救急にいかなきゃいけない。聴診器をもって車で15分のTちゃん宅へ急いだ。 喘息様の呼吸は聴診をしてもきかれなかった。脈も正常。 「Sionaの顔をみたら安心して、今は楽になった。」 彼も「なんでSionaがきたり、病院にいったら大丈夫なんだ?昨日はすごく苦しそうだったし、さっきまで苦しそうだったのに!!」 「今度苦しくなったらペーパーバックで呼吸してね。」その言葉で彼は何が原因か分ったようだ。韓国の徴兵制度で任務していたとき軍の病院でナースの勉強をしたこともある彼。 呼吸方法は知っている。Tちゃんと念のため練習。そして今度は私もいっしょに病院にいくけど、もし私と連絡がつかないときのために、彼女の病歴、症状を英語訳してこれをもってくようにと渡した。 「最近、学校で変わったことあった?彼とは?」 過喚起は強い不安などからもひきおこされる。質問しながら、そんなこときかなくても分っていることに気づいた。 私はTちゃんがいっぱいストレスを抱えていることは痛いほど分っているつもりだった。アメリカにいるだけでものすごいストレスだ。ちょっとした会話は困らなくても子供の会話くらいしかできない私たち。日本ではお互い社会人として自立してバリバリ働いていた。こちらでは、その能力は英語ができないと認めてもらえない。習慣の違いで笑われたり、困ったり、日本でよいとされることに従ってきた私たちがこちらの風習にすぐなじめず、アイデンティティーを失ってしまうのも仕方ない。。そして学生生活で収入がなくほしいものなんて買えない。勉強のストレス。将来への不安。友達、家族はいない。日本語で話せる人も限られる。 最近よく彼と口論をしていたTちゃん。不安が過喚起をひきおこしたのも無理もない。人ごとじゃない。私だって学校の課題が重なったとき、ライセンス試験前おしつぶされそうな不安で怒りっぽくなったり、泣いてみたりたいへんなことは多々ある。 911! SOS! ナースとしてちょっとしたサインも見逃してはいけない。Tちゃん、ごめんね。もっとはやく気づくべきでした。 そして、アメリカで一人前のナースとして働くにはまだ自信がない私ですが、頑張って一人前になれば言葉が通じなくて困っている日本人の方の力になることもできるんだなーと感じました。頑張らなきゃ!! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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