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雨の朝。家のドアを開けようと階段を昇っていたら、ぽつり、ぽつりと米粒の塊がところどころに落ちていた。私は米とかおにぎりの食べ歩きをしないので「これは何だ」と考えて、しばらくして気づいた。
雀のしわざだ、と。 引っ越してからも共同生活を続けている白文鳥「文蔵」。最近はとみに機嫌がいい。文鳥が気分良く過ごせる、いわゆる幸福度を上げる場所というのがある。それは「床から1メートルくらいの高さ(人間がかがむときの目線)への籠の設置」「毎日水浴びできるしくみ」「日当たりがよいこと」らしいのだが、床から1メートルはいかないにしても、それ以外も含めて条件を満たしている。 というわけでさえずる機会が増えた。独身なのにいつも求愛の歌を謡っている。あまりにもそれが頻繁で、かつ啼き声が大きいため、早朝、窓越しドア越しに雀がやってきてなにやら会話をしている。 おそらくその雀が「プレゼント」としておいていった米粒が、雨で水分を含んでお粥のようになった、そう思ったのである。 おそらくいつも尋ねに来る雀は文蔵の姿を知らない。ただ文鳥はスズメの仲間なので、会話はできる。だからまだ見ぬ歌い手に興味があって訪ねに来ているのだろう。本当の姿を見たら真っ白だから、雀はびっくりして逃げてしまうかもしれない。 今朝もゴミ出しの帰りに、家の周りをぴょこぴょこ痩せた雀が一羽、うろうろしていた。たぶんこの子が贈り主なんじゃないのかな、と思った。 「深窓の令嬢」は家の奥に居るかわいがられたお嬢の比喩だが、うちの場合、奥の窓に鎮座しているだけで坊ちゃんではないので、まぁいうなれば「深窓の文蔵」である。 文蔵は家の外の雀のことをどう思っているのかな。一緒に住む文蔵の「お相手」がそろそろ必要なのかもしれない。 <お酒メモ> 8月10日火曜日 クカイオーネ ヴェルメンティーノ ディ ガッルーラ イタリア DOCG 白 グラスで3つ弱 小布施 メルロ&ピノノワール クレレ 赤 1/3本 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年08月31日 17時27分19秒
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