ある蕎麦屋の庭物語

午前中はほとんど太陽は顔を出さず、午後遅くなるほど雲がなくなって青空がよくみえるようになった。
気温は２０℃丁度。
朝から風が強く、その冷たさに背中がぞくっとする。
風はもうキンモクセイの香りを運んではいない。もう花は終わってしまった。
次は何を楽しみにすればいいのだろう。
今日は営業終わりに一件取材対応。
それから店仕事を終わらせて、買い出しへ。ついでにホームセンターに寄り道。
何か買えるかと思ったけれど、花苗も球根も種も特に欲しいものはなかった。
買い出しは、広い店内を歩き回っていい運動になった、と思いたいところだがやはり疲れるものがある。
帰るころには東の空に明るくて赤い星がよく目立っていた。
火星かな。
星が好きで、星座早見表も小学生の頃に買ってもらったものを使っているけど、未だにどれが何やらさっぱりわからない。
目が悪いのもあるが、一番の理由は空を見上げながら、手元の星座早見表を見るのは難しいから。
本では、懐中電灯を布で覆って少し暗く照らして早見表で確認しつつ空をみたらいいと書かれていたりするが、無茶なことをいう。
結局目がどっちにも順応できず、煩わしくなっていつまでたっても頭の中の星座が完成しない。
最近はすっかり諦めて、気になる星があったら方向と時間を覚えておいて、後で早見表を見て確認することにしているが・・。
特徴的で明るい星は分かりやすいけど、そうではない星は、実は早見表を見てもよくわからなかったりする。
これ・・かなぁ？
周りの星の位置関係を見ても、いまいち確信が持てないのが悲しい。
好きこそ物のなんとやら、とはよく言うが、自分には好きがまだまだ足りないのかもしれない。


オキザリス・桃の輝き。
小さい球根で少しずつ増えている。
花が見られるのはあとひと月ほど先かな。