夫へのクリスマスプレゼント
結婚10年、「釣り上げた魚にエサはやらない」の法則で、夫婦間にこれまでクリスマスのプレゼントはなかった。「でも今年はあるのよ♪」「えー僕は何も用意してないよ?」と言いつつ嬉しそうな夫。「いいの受け取ってもらうだけで(^^)」私が包みから男物の着物アンサンブルを取り出すと、夫はドン引き。「ほら着てみて着てみて」嫌がる夫の服を無理やり脱がせ、紺の蚊絣を羽織らせる。男物の着付けは教室で一度やったきりで、まるで覚えていなかった。振りはないし身八つ口は開いてないし、女物とは勝手がまるで違う。どうやって着せればいいんだ。とりあえず出っ腹の下に腰紐でゆわえつけ(夫「苦しい」)、羽織をかぶせてごまかした。「ほらいいじゃない似合う似合う」時代劇好きな夫はちょっと微笑みかけたが、「こんなの着て外へ出られない」とべそをかいていた。