国性爺合戦!
元同僚と文楽を見に行く。床のすぐ前の席だったので、義太夫や三味線がダイレクト。その迫力に、しびれる。【国性爺合戦】[平戸浜伝いより唐土船の段]主人公の和藤内と女房が浜で貝拾いをしていると、中国のお姫さまを乗せた船が漂着。姫「日本人日本人、なむきやらちよんのふとらやあやあ」和藤内は中国人と日本人のハーフなので中国語(?)がわかる。「さきがちんぶりかくさんきんないろ。きんにやうきんにやう」訳がわからない女房は怒り出す。「(姫に向かって)ヤイそこなとらやあやあ。こっちの大事の男をようもようもきんにやうきんにやうしたなあ」すごい近松。今でも使えそうなコントだ。[千里が竹虎狩りの段]中国に渡った和藤内が虎退治。なんと、虎は着ぐるみです!お茶屋遊びの「とらとら」はここから来ているのですね。[楼門の段・甘輝館の段・紅流しより獅子が城の段]和藤内は大明国再興のために年老いた両親と一緒に中国に来ています。もと中国の高官だったお父さんはいざしらず、老母をわざわざ何のために連れてきたんだろうと思ったら、後半はお母さんが1人で大活躍。このための要員だったのか…。ストーリーが奇想天外で小ネタ満載、衣装や舞台が派手でスペクタクル。これはおもしろいわ~。発表当時17ヵ月のロングランになったというのもうなずける。終演後はまたまた舞台裏見学。「金閣寺」の雪姫を持たせてもらったり、「宝船」に乗って写真を撮ったり。楽屋の壁に虎の皮が掛けてあった。をを。