テーマ:足下を掘れ(72)
カテゴリ:昔の話
“政治”と“宗教”の話題は避けるようにしてますが、“宗教”の方は時々書いていました。
主に“カルト宗教”批判が多かったと思いますが、もともと“哲学”とのかかわりで接近したテーマですので触れざるを得ず、これからも出てくると思います。 ただ、特定の宗教宗派を推奨するつもりはないので敬遠しないでください。 また、宗教は広くて深いテーマなので、軽々に表現できない所もあります。 常に勉強中なので、ぶれるし迷うし。 最近ジェームズ・アレンの本で「真の信仰と宗教は別物である」という命題に出会い、混乱と整理を余儀なくされてたりします。 “政治”も同じような側面があり、やはり広くて深い。 こちらも、僕は特定政党や会派に所属していることはありません。 ただ、政治の話は現政権を批判する方が簡単で面白い。 極端な話、今抱えている自分の不幸はすべて政治が悪いせいだと言ってるような人もいます。 野党の、特に女性が仕切っているあの政党の論法はそんな風に聞こえます。 自分を棚に上げて、批判をするのは楽です。 腹も立つけど、気分が高揚してきます。 若い頃(30年ぐらい前になりますか)はよく自民党批判をやってました。 僕の青春は、「安保反対」「ベトナム戦争反対」「金権政治反対」と繋がってきましたが、振り返ってみると、必ずしも間違ったことばかりとはいえないですね、自民党。 吉田茂、岸信介、池田隼人、佐藤栄作、この人たちの舵取りは現在に繋がる日本を導くための方向をしっかり見極めていました。 この頃はまだ子どもだったので、振り返ってみての感想です。 安倍晋三も祖父の岸信介の前で「あんぽはんたい~」と言って走り回っていたそうです。 彼は僕のいっこ上です。 幼稚園児の「あんぽはんたい」と、学生運動の「安保反対」は今となっては同レベルでした。 西部進も、あの頃(学生運動時代)に『安保条約』をちゃんと読んで“反対”いていた人はいなかったと告白しています。 「ベトナム戦争」にしても、あの頃の僕は、アメリカという帝国主義大国が、軍事力を持ってアジアの弱小国のベトナムを支配しようとしている戦争として捉えていました。 当時はマルクス主義という考え方があり(今でもあるんでしょうが)、“資本主義”はその内包する矛盾のために“社会主義”に変革し、最終的に“共産主義”に至るのが歴史的必然だと信じられていました。 だから、中国や北朝鮮が理想の国として伝えられていたのです。 アメリカ=悪、北ベトナム=善の図式が、判官びいきも手伝って刷り込まれていました。 それが、反戦運動の甲斐あって?終戦を迎えたら、中国軍の狼藉が始まり、カンボジアに創られた中国の傀儡政権のポル・ポトによる、歴史的虐殺・破壊。 ベトナム戦争の何倍もの悲劇を招いてしまいました。 カンボジアの悲劇については、映画「キリング・フィールド」に残されています。 『昔見た映画日記』でも取り上げるつもりだったのですが、あまりにも生々しく、アメリカンシネマを楽しむ主旨から外れていましたので割愛してしまいました。 ベトナム戦争の映画ではないのですが、ベトナム戦争の一方の本筋がはっきりと描かれています。 歴史的価値の或る作品だと思います。 で、ベトナム戦争に対する思い違い、共産主義国の欺瞞。 そんなことがじわじわと判明するようになり、騙されたと気がつく日を迎えることになります。 だいたい、マルクス理論は資本主義から社会主義に移行すると言うもので、中国も北朝鮮も資本主義にまだなっていなかったのだから、この理論には当てはまらないはずなのです。 ということはまったく別物です。 冷静に考えれば、ただの“易姓革命”で、新しい“王朝”が出来ただけの話でした。 殷から清まで続いた中国王朝の歴史と、中華人民共和国をつなげて考えなかったのがとても不思議。 毛沢東の行った、残虐非道な振る舞いも、歴代王朝の例に倣っただけのものだったと思えば、中国の文化だから仕方がないのかとも思えます。 金正日にしても、中国王朝の範を踏襲しているだけ。 朝鮮半島に関しては、日本が近代化に力を注いだ時期がありましたが、支配者層には迷惑なことだったのでしょう。 “リバウンド”ってことですか。 そして、“金権政治”の話ですが、これは田中角栄に始まります。 で、この問題も広くて深い。 人の心に繋がる話です。 宗教問題以上にぶれて迷いそうですけど、おもしろいんです政治の話。 田中角栄が首相になったのは、’72年僕は高校生でした。 “今太閤”ともてはやされ、一介の市民でも努力しだいで首相まで上り詰められると、脚光を浴びましたが、裏では凄いことが行われていました。 日本の歴史はここに曲がり角を迎えます。 “角”を曲がって“栄”るで角栄か。 曲がったのは、日本人の“魂”です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年03月23日 09時08分36秒
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