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カテゴリ:CD-邦楽
by BRAHMAN
![]() 乾いた音質、乾いたボーカルが織り成す重厚な質感が耳に残る作品です。 繊細で儚い旋律と、激しく重みのあるサウンドを上手く使い分け、緩急のついたまとまりあるアルバムに仕上がっています。 「FOR ONE'S LIFE」はきれいなギターのアルペジオから、グッと重厚なサウンドとボーカル&コーラスが入ってくる下りが良いです。 溜めを作りつつ、力の入った音が放出されていく様は心地良いです。 「BASIS」はシンプルな曲中部文から、一気にスイッチを入れて盛り上がりを見せていくサビ部分と、メリハリのついた構成に聴き応えがあります。 グイグイと畳み掛けるようにごり押ししていくサウンドが、ボルテージを上げる疾走感を生んでいるように思います。 「LAST WAR」はパンチの効いた重厚なサウンドの上で、哀愁漂う歌詞を吐き出していく唄が良い感じです。 サウンドの切り替わり、英歌詞と邦歌詞の切り替わりと、メリハリのついた構成となっているように思います。 「DEEP」は喉を潰してがならせるDEATH系の唄いまわしが、破壊力のあるサウンドに見事にマッチしていて、一度聞いたら覚えてしまうインパクトのある曲です。 マシンガン・手榴弾と手刀・ジャブを持ち合わせたように変化を見せつつも攻撃力のあるギターが、この骨太ロックの根幹を支えているように思います。 「SLIDING WINDOW」はポロリポロリと奏でられる出だしのアルペジオ、軽快に踊るような弦楽器隊が、ポップな色合いを見せてくれるインストです。 重みのある楽曲の中にこの曲が入ることで、リフレッシュされるような心地良さがあります。 「ARRIVAL TIME」は淡々としたタイトなサウンドで、しっとりとした物悲しい曲とインパクトのある激しい曲の2層を上手く重ねられた曲だと思います。 他の曲のように完全にスイッチを切り替えていくのではなく、両者を同時に放出していく辺りは、独特の重さを生んでいる気がします。 淡々としたクールな印象と、爆発的な熱い印象の両方が感じられる作品です。 それは明暗や静と動を上手く使い分け、一曲一曲に展開力があるからこそなのかもしれません。 骨のあるギターロックに身を静めるには最適の一枚だと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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