テーマ:たわごと(26629)
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どっかの大学教授で弁護士さんが
『がんの「名医」たちの情けないほどの倫理観のなさ』って書いている。 昨晩、偶然つけたTV番組だけど 見ているうちにあまりにも不愉快になったので、見るのを止めました。 パネラーゲスト集団にさまざまな質問を投げかけ、本音を聞き出すという企画で、 第1回目は、「がんの名医50人」に「直撃質問」するという内容でした。 「袖の下をもらったことがあるか?」という質問に、 46人もの「名医」がもらったと回答していました。 かりに公務員たる医師がこのような現金をもらっていたとしたら、 これは立派な収賄罪です(渡した患者は贈賄罪)。 公務員でなくとも、もらった袖の下を税務申告するはずはないでしょうから、 「私は脱税しています」と自白しているようなものです。 いずれにせよ、医師の倫理としてどうでしょうか。 私は4年前にある病気で入院し、手術を受けたことがあります。 そのときに執刀していただいた先生は、 術後、勤務時間以外にも頻繁に病室に来られ、申し訳なく思うくらいお世話になりました。 看護師さん、病院職員の方々にもたいへんお世話になりました。 このように個々の患者の信頼のうえに医療という制度が成り立っているのだと思います。 渡すエゴと受け取る欲、技術はすごいかもしれませんが、 スタジオに来ていた46人に「名医」という言葉が使われたことが残念です。とか。 どこかの大学の講義で 現行の会計処理で、どうすれば節税できるか?その方法を述べよ。 そんな試験問題が出されたとか、出されなかったとか。 いきなり 棚卸の「先入先出法」を「後入先出法」に変更するとか 速攻で 減価償却を定率法から定額法に変更するとか あたしだったら 物価の上昇を前提に、そう解答したと思います。 けれど 正解は、たった一行。 会計担当者なら脱税も節税もしちゃいけません。だったとか。 このお話を聞いたとき あたしは大笑いした。 そして、なるほど、と。 だから。 大学の先生が学生さんに講義するなら、それでいい。 「正論」でいい。 ただ わざわざブログに書いて社会へ投げかけるのに 「正論」ばかりって、どうなのかしら? こういう サヨク系…失礼、良識派?さんのベクトルって 全共闘時代から1ミリも進化していない? 冒頭の記述に あたしは、大きくふたつの疑問符があります。 ひとつは 努力に対する対価。 ふたつ目は 患者の優先順位の問題。 国が決めた診療報酬に縛られている限り 公立病院でも私立病院でも お医者さんのお給料って、そんなに変わらない? つまりは 死亡事故続出の某群馬大学医学部附属病院さんと 名医さんと、あんま、お給料は変わらないってこと。 外資系の投資銀行さんとか ヒトによって天と地ほど報酬に差があるワケで。 「個々の患者の信頼のうえに医療という制度が成り立っている」なんて クソみたい…失礼、キレイ事ばかりが罷(まか)り通っちゃったら 名医になりたいね、って、お医者のインセンティブを、どうやって確保する? さらに勉強してもしなくても、技術を磨いても磨かなくても お給料は、ほとんど同じです。 ただただ、もれなく患者さんからの賞賛が付いてきますよ。 そんなで ダレが努力する? する、しないは本人の自由でしょうけど そんなで、努力しましょうよ、ってダレにお願いできる? お医者がみんな 某群大病院さんみたいになっていいのかい? それに。 ガンの名医さんなら ダレだって見てもらいたいに決まっている? で。 日に千人単位で患者さんが押しかけたとしたら どうやって優先順位を付ける? なにがなんでも平等と先着順? なら 何もすることの無い、リタイア組さんとかナマボさんとかヒッキーさんとか、が 最優先されるってこった。 予約もできずに朝から並んだ順なら 第一線で働くバリバリ・ビジネスマンさんとか、どうやって受診すればいい? 他に、どういう優先順位がある? 家柄かい?お金持ちの順にかい? 自由診療が併用されるようになったから ハイ・ソサエティさんや大金持ちさんしか診療しない会員制病院ができるかも知れません。 お給料を今の十倍、いや、百倍だしますよ、って 根こそぎ名医さんを集めちゃうかも知れません。 そうなっちゃうと 端から、あなたやあたしは受診できないんだよ。 袖の下が、どうのこうのなんて次元じゃない。 あなたやあたしが やり甲斐より、より高給なお仕事を求めるなら 名医さんだって人間だ。 あたしたちと同じで、どこがどう悪い? 冒頭の「袖の下」がいくらなのか、知りませんけど。 たかだか 数万円から百万円でしょう? 自分の生命と引き換えに 患者さんが、その金額を出せるか?出せないか? それも ひとつの取捨選択であっていい。 朝一番に並んだ順なんて ダレもかしもに平等にしちゃったら あたしみたいな社会の底辺層が最優先されちゃう事態になる? 第一線で働いて日本の根幹を支えている階層を ダレひとりガンから救えなくなる? かといって お医者の自由自在にしていいですよ、にしちゃったら 名医さんは報酬がバカ高い会員制病院ばかりに集中して あたしたち庶民層は、そもそもからしてダレも診てもらえなくなる? そういう選択を前にして いまさら、患者さんとの信頼関係が大切なのですよ。倫理観こそ大事なのですよ。って ほんと バッカじゃないの?とか思っちゃいます。 あたしたちは ダレも神さまじゃないんだよ。 困っているヒトを前にして ダレから先に助けましょうか?と優先順位を付けていいワケがない。 そもそも ダレにとってもベストな選択肢なんか存在しない。 していりゃ すでに、そうなっている。 ならば よりベターな選択肢、より多くの人が幸せになる選択肢を選ぶしかないでしょう? それこそ 生命の代償として、あたしたち庶民が支払える数十万の「袖の下」システムじゃないの? 生命に貴賤の区別なんかない。 当たり前だ。そんなこと。 けれど 患者数が膨大過ぎて。 何がしらの優先順位をつけなきゃ 最底辺層にしても、最富裕層にしても どちらにしても 偏った階層しか救えないシステムになる。 だったら クソみたいな「正論」ばかりでなく ときに片目を瞑(つむ)るコトも覚えましょうよ、と。 日本が民主主義国家で あたしたちの大多数が庶民層だとするのなら。 あたしたちが、あたしたちのタメに どの階層を救えばいい? 少子高齢化が進んで 加えて甘々な社会慣習から非生産者層が増大して あたしたち庶民層の優先順位は それでなくても、後手、後手に廻されているんだよ。 これ以上 クソみた…失礼、しょうもない、いや、どうだっていい「正論」で あたしたち自身の首を締めて、何をどうしたい? クソ民…失礼、某野党さんじゃないのだから より常識的で、なおかつ、絶対的に実現不能な「正論」ばかり主張しても仕方ない? 良心でなく、「正義」感でなく より実現可能な、よりベターな選択肢を見付けませんか? たかだか数万円、数十万円で あたしたち自身の生命を救う「機会」を守りませんか? 耳触りのいい「正論」なんか ダレにだって思い付く。どんなおサルさんにだって判る。 ただ もう、そういう時代じゃないんだ、と思うのです。 あたしたち自身が それぞれの生命を守るには、どうすればいいか? どこまで耐えられるのか? そういうの全部、勘案して 見付けた答えの多数決に、ときとして片目を瞑るしかない? 善人面(づら)して 自分や家族の生命より他者の生命を優先する社会にして馴(な)れ合うのか? 悪人然として 自分や家族の生命と他人の生命を、きっちり天秤に載せるのか? なにを、どうしようと あなたの自由です。 ただ 現行システムを理想論に変えて あなたが自分の生命を投げ売りしようと勝手ですけど あたしの生命まで道連れにしないでくださいな。 ただ それだけのお話です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016年04月12日 22時46分48秒
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