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テーマ:徒然日記(22895)
カテゴリ:その日の出来事
今晩は。独酌です。
先週、ここに書いた通りに土日の2日間で新潟・福島の2県の人財派遣事業や委託という形態で行われている請負作業などを視察(単に上っ面を眺めただけですが)して来ました。 土曜日に福島、日曜に新潟という日程だったのですが、初日は郡山で宿泊でした。宿の手配は役所の方でやってくれるというので気にしていなかったし「ど~せビジネスホテルだろうなぁ・・・」位に思っていたのですが、着いてみると小奇麗な温泉旅館のような外観の建物でした。訊ねてみたら「か〇ぽの宿」という奴らしい。 お役所繋がりな訳ね・・・と納得したが、何となく居心地が悪い。 以前「か〇ぽの宿」はケッコウ予約を取るのが大変と聞いた覚えがある・・・こんなにアッサリ取れるモンなのかな? シーズンオフなのか?・・・いらない気を使うので民間にして欲しかった。 とりあえず荷を解き、一風呂浴びて食事です。 お役人も一人同行してますが、気心しれてる人なのでテレビを眺めながら食べました。 岩魚の塩焼きと地物の山菜の天麩羅が名物のようです。部屋まで運んでくれるのですが、時間が時間だけに少し冷めてました。 その他にも随分と品数があったのですが、お約束の一品「お造り」もありました。 「山の中でマグロの刺身でございって言われてもねぇ・・・」 Iさんが苦笑交じりに言います。このお役人様も食道楽で、ケッコウ食べるものにウルサイ御仁。 独酌は独酌で、岩魚が焼き過ぎでパサついてる事に文句を垂れておりました。 今日の視察の事など振り返りもせずに、出された料理にあーだ、こーだと文句を言いながらビールと酒を飲みつつテレビを見ていたIさんと独酌でしたが、途中から会話も途切れテレビの画面を注視してました。 『世界一受けたい授業』という番組を見ていたのですが、特別授業と銘打ったコーナーでWFP(国連世界食糧計画)事務局次長のシーラ・シスルという人が登場し、その内容に引き込まれていました。 これは「ハンガーマップ(Hunger Map)」という世界地図です。 地図の色分けの意味は次の通りです。 緑色・・・十分に食料がある国 黄色・・・とりあえず食料がある国 赤・・・著しく食料が無い国 色が赤へ近くなるほど飢餓状態がひどくなります。アフリカが最もひどく、飢餓報道が伝えられた北朝鮮は「オレンジ」です。赤色に分類された国は、全人口の35パーセント以上だそうです。その数8億人。 飢餓が原因で亡くなる子ども・・・5秒に1人。 空腹のまま眠りにつく人・・・8億3000万人。 こんな話は枚挙にいとまがありませんね。ちょっとネット検索すれば幾らでも出てきます。皆さんも今までに何回も目にされた事でしょう。今回のテレビの映像も、それほど悲惨なものはなかったのですが、学校給食の風景を見て独酌もIさんも箸が止まりました。 トウモロコシの粉にビタミン剤などを添加したものをお湯で溶いただけの物をマグカップ一杯。 これが給食の全メニューです。一日の食事がこの給食だけという子供も多いと言いますが、中にはこのカップ一杯の食事を半分しか食べずに家族のもとへ持ち帰る子供も・・・正直凹みました。 アメリカ・日本など俗に先進国と言われる国々ではダイエット産業がとてつもない利益を生み出し続けている。これ等の国に住む人の多くが大金をかけて痩せようとしているのだ。 肥満など無縁に思えた共産主義の中国でさえ、北京に住む子供の肥満の割合がかつてのアメリカを越えたと騒がれている。 しかも、人だけに限った話ではない・・・ ペット用のダイエット産業も右肩上がりの急成長を続けている。 太っている事が商売にもなる。 「食うに困る・食うや食わずの生活」と言ってる売れない芸人たち。 「大盛り」ならぬ「激盛り」ブームだとか。 「大食いタレント」なる芸能人もいる。 昔は「無芸大食の輩」と言ったが、今では「大食い」は身を助く芸なのか? 生前マザーテレサが来日した際にこう語っていました。 豊かそうに見えるこの日本で、心の飢えはないでしょうか。誰からも必要とされず、誰からも愛されていないという心の貧しさ。物質的な貧しさに比べ、心の貧しさは深刻です。心の貧しさこそ、一切れのパンの飢えよりも、もっともっと貧しいことだと思います。 独酌はここまで崇高な人の考えや志の全ては理解出来ない。 ホントは「デブタレ」や「大食い」の人達をどうのこうの言える立場ではない。それでもシーラさんの最後の言葉には考えさせられてしまった。 今の日本は飢えとは無縁のように見えますが、戦後間もない頃は飢えに苦しんでいました。また、ギリシャ、チリ、韓国のようにかつて食糧支援を受けていた国から食糧支援をする側に変貌を遂げた国もあります。飢餓に苦しんでいる国も、私たちの支援によって飢餓から抜け出せる可能性が十分にあるのです。 そうであって欲しいと思う。 しかし、その一方でそれほど簡単に変わらないとも思ってしまう。 この写真は1994年にピューリッツア賞を取った作品だ。 飢餓で衰弱した少女と死を待つハゲタカを撮影したものだが、14年前と現在のスーダンの状況は殆ど変わらない。 WFPが行っている世界全体への食料援助量は昨年一年間で約670万トン。 日本が昨年「食べ残し」として廃棄した量は約2000万トン。 これを聞いたIさんと独酌は、罰当たりにも食い残していた料理を溜息をつきながら飲み下した。味がよく分からなかったのは何故だろう? こうして腹が一杯なのに無理して喰う。満腹感だけじゃなくて罪悪感も加味されて胸が焼ける。 2人して食後は早々に床に就いた。 食って直ぐ寝ると・・・判ってますよ。 凹んでも腹は中々凹まないのだな、やるぬんかな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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