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テーマ:食べ物あれこれ(49896)
カテゴリ:食べ物
おはようございます。独酌です。
皆さんのお家では【すき焼き】と言ったら「焼く」or「煮る」のどちらでしょう? 【すき焼き】の語源は「鋤焼き」で農耕具の鋤を鉄板の代りにして物を焼いて食べた事から・・・そう言われてますが、独酌はこの説には頷けません。 江戸時代の中頃から牛肉は食べられていましたが、あくまでも武士などの間で「薬食い」の一種として行われていたものでした。 農民も牛肉を食べる事があるにはあったのですが、飢饉の場合に限られています。 農耕用の牛(現代で言うところのトラクターの代り)ですから旨くはありません。第一、この時代の農家にとって牛や馬は大事な労働力でしたから家族同然の扱いを受け大事にされていたようです。 それを食べる事態ですから余程な訳です。 語源はともかく、食としての【すき焼き】の始まりは横浜発祥と言われる【牛鍋】でしょう。ザンギリ頭のハイカラさんが食べていたのは「鍋」だったので以降、関東地方ではこの「鍋」スタイルとなったようです。ただし、明治の頃は味噌で味付けしていましたが今では「割り下」がスタンダード。 ![]() 今でも横浜で営業を続ける老舗の【太田なわのれん】 ここは今も味噌です。 ![]() 普通の牛鍋。たっぷりの出汁(割り下)で煮るので、やはり鍋の一種でしょう。このように関東では「煮る」スタイルです。 それに対して関西は「焼き」ますね。 京都の【三嶋亭】を見てみましょう。 ![]() 砂糖を撒いて・・・ ![]() まず肉だけ焼いて食べます。 ![]() 一通り肉を食べた後で野菜などを投入して焼きます。 ![]() 追加は肉だけのパターンが多いみたいです。 次に世界に名だたる松坂の【和田金】 ![]() やはり肉だけを・・・ ![]() 砂糖と醤油で焼きます。 ![]() 肉を楽しんでから野菜を投入。 このパターンは何処でも同じようです。 関西はタマネギを入れるとこ多いようですね。 独酌は食べた事ないですが、モヤシを入れる地域もあるそうです。 「煮る」or「焼く」は愛知県辺りが境目になってるそうです。 ウドンのツユと一緒なのかな? それでは単純に関東は「鍋」で関西は「焼き」かと言うと、そうとも限らないので話はややこしくなるんですよ。 浅草に【米久本店】という「牛鍋屋」があります。 ![]() 開店当時から「牛鍋」と称していますが、このお店は関西の人が開いたお店のようです。うろ覚えで申し訳ないが江戸時代に神戸の米屋が3頭の近江牛を浅草に連れて来て開いた店だったとかいうのが事の始まり。ここも味噌(醤油味もあります)がメイン。 ![]() この頃から神戸牛はブランドだったのかな? これはイノシシの臭いを味噌で抑えた【ぼたん鍋】の作り方を流用したからで、味噌の場合は普通は「溶き卵」をつけません。 生卵を使うようになったのは関西からで、それが関東へ広まったものだと言われています。 昔は牛肉も卵も砂糖も貴重品だったので贅沢な料理と思われがちですが(実際に今でも大晦日や正月にすき焼きを食べる風習がある地方も)独酌はケッコウいじましくて貧乏臭い食べ物のような気がします。 (少ない)肉を濃い味で調理し、その味を野菜などの他の具材にも染み込ませてコクが足りない分はタマゴを絡めてカバー・・・そんな風に思えるんですけど、うがち過ぎかな? 西洋人が食事の最後に甘ったるいデザートを食べるのは、満腹中枢に止めをさす為です。空腹ではない事が即ち幸福だと思われていた時代の名残です。血液中の血糖値をガツーン!と上げて満腹感を十二分に堪能して「は~!食った食った!」と実感する訳です。 ![]() 今では関東も関西も大体がタマゴをつけて食べますが、関西でタマゴをつける食べ方が広まったのは味云々より、火傷防止の為だったという説もあります。 ![]() 煮立った鍋から摘み上げた肉や野菜を溶きタマゴに潜らせて口に入れても火傷しない温度まで冷ます訳です。 何で朝っぱらからこんな話をしてるかと言えば、馬鹿ムスコが 「死ぬまでにもう一度すき焼きを食べたい!」 と訳のわからぬ・・・っつうか人聞きの悪い! 何を抜かしやがる!! 肉なら普段から死ぬほど食わせてるのにと思ったのだが、本人の弁ではすき焼きは那須の牧場で食べたのが最初だとの事。 独酌もヨメもすき焼きはあまり好きじゃないので家ではやらない。 家ではどうしても「しゃぶしゃぶ」になってしまう。 だからって文句はないだろう・・・1キロ位はペロッと肉を食うのだから。 それなのに「すき焼き食いたい!」とウルサイので「今度しゃぶしゃぶする時にポン酢じゃなく卵に醤油を混ぜたのに浸けて食え」 と言ったら「それじゃ全然違うじゃん。味の解んないオヤジだなぁ~!」と言われた。 お前に味がどうのと言われたくはない。 「醤油の味が染み込んだ肉にタマゴをつけるから美味しいんじゃん」 「だったら金やるから一人で食べてこい」 「この辺にすき焼き屋あったっけ?」 「駅前にあるじゃんかよ」 「?」 「今なら3杯食べたら、もう1杯サービスらしいぞ」 「・・・吉牛じゃないか!」 ぎゃーすぎゃーす喚くが同じようなものではないか? 那須の牧場の社長に電話しろだのウルサイので「とっとと学校へ行け!」と蹴り出す。 。 ![]() こういうのが食いたいらしいが、これじゃ酒は飲めないのである。 第一、ヨメも食わないだろうと思ったら「最近痩せたから食ってもよい」だと。 こいつは味じゃなくて太るからという理由で食わなかったのかぁ・・・ それにしてもウチの草食動物は何で肉ばっかり食うのだろう? そんな事を気にしてる場合じゃない。会社へ行かねば。 さてと独酌も出かけなければなりません。 それでは、行ってきます。 珍種の飼育に手を焼くオヤジに愛の手を! ![]() ポチッ!と応援お願いしま~すm(_ _)m お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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