|
カテゴリ:日本酒
おはようございます。独酌です。
幸いに一足早い桜の便りは来ましたが、桃の節句には縁の無い独酌家。 皆さんは3月3日【上巳の節句】を如何お過ごしでしたでしょうか? 本来は水辺で身体を清め、宴を催し災厄を祓うという中国の節句の行事と日本に古代から伝わる禊祓が混じり合い【雛祭り】になったようです。 日本では古来、人の形を草木や紙で作り、それで身体を撫でる事で自分の厄を移し水に流して祓いとしました。 この時に使う人の形をしたものを【人形:ヒトガタ】と呼びました。 また平安の頃から小さな人形で遊ぶ事が宮中の幼児(特に女子)に広まります。この小さな人形を【ひいな】と呼びました。この【ひいな】と【人形】が結びついて雛人形が生まれたと考えられています。 江戸時代以降は、雛人形・雛道具ともに非常に豪華なものになっていきます。 上巳の節句は、桃の節句とも呼ばれますが、桃には邪気を祓う力があるとされ、好んで飾られました。 桃は中国から渡来した植物で、中国では子孫繁栄をもたらす霊木とされ、その実を不老長寿の仙薬とする伝説もありました。 室町時代には、上巳の節句に【桃花酒:とうかしゅ】という桃の花びらを浮かべたお酒を飲んだと言われています。このお酒は邪気を祓い病を癒すと信じられていたそうです。 料理の方はと言えば、この日に無くてはならないのが蛤ですね。 「珠の如く洗わるる…」の通りゴシゴシ洗って貝同士をぶつけて音を聴きます。 硬く澄んだ音がすればよし、さもなくば捨てなければなりません。 一個でも死んだ貝が混じると潮汁やハマ吸いが台無しに。 蛤の貝殻は他のものとは絶対に合わない為に【貝合せ】という遊びに使われました。 これが一生添い遂げられる良縁を望む気持ちに結びついて雛祭りに蛤を食べるようになった所以だと言われています。 独酌も昨日、2日遅れで蛤を頂きました。 ヨメが横着してレンジで焼いたので殻が弾けまくってエライ事に。 誰でも失敗なく出来ますが、やはり火で焼いた方が美味しそうですよね。 「その手は桑名の焼き蛤」 …よく言われる台詞ですが、独酌だったら一瞬の躊躇いもなく食いますね。 「は食わない…」と言うのなら、アンタの分もくれ! この日は桑名ではなく富津のもの。有名な鹿嶋や熊本産でなくても十分に美味しかったです。 地ハマ(国産ハマグリ)は中国・朝鮮などのハマグリよりも全般に大きなものが売られています。 中には大人の握り拳より大きなものも。 ただ、あまりにもデカイのは旨くないです。 同じ千葉でも九十九里海岸ではソフトボールみたいな馬鹿でかいハマグリを売ってますが、焼いて食べるのには向いていません。加熱すると硬くなって殆どゴム!! 何にしても程良い大きさのが旨いんだな。 焼きハマはアメリカ人も大好き。 向こうでは本来、海岸で石をカンカンに焼いてその上で調理する春先のピクニック料理です。 貝が口を開けたらレモンをギュっと搾ってすかさず口へ。爽やかなレモンと相まって磯の香りがGood! 元々はネイティブアメリカンの食文化ですが、こちらも幾らでも食べられます。 しかし驚いた事にアメリカ人の中には生で食べる人がケッコウいます。寿司・刺身が認知されたとは言え、生食される貝は牡蠣と蛤だけだと思います。「だけ」と言いましたが、以前ブログにも書いたようにアメリカ人は二枚貝を何でもかんでも【clam:クラム】と呼びますので2種類だけとは限らないかも知れません。 実際に独酌がボストンで見たのは蛤とはちょっと違う種類の貝だと思いますけど、名前は解かりません。 この貝を生で食べても大丈夫なんだろうか? いつも行く鮨屋で訊いたら、水が汚染されていない海のものである事と貝毒が溜まってない事を条件に、 「大丈夫なんじゃない?」 かと言って日本で生食というのは聞いたことないです。 江戸前の鮨屋だったら仕事するのが当たり前。 同じく江戸前においても羽田や川崎あたりでは【鍋仕立て】が有名です。 そうそう、ボストンで忘れちゃいけないのが【クラムチャウダー】ですね。 ここのは安くて美味しい優れもの。 このアトランティックフィッシュという店は、ボストンで一番美味しいクラムチャウダーを決める【チャウダーフェスト】で2回優勝した事があります。不味い割りに値段の高い【ヒューストンズ】のチャウダーよりずっと美味しいです。 コレは日本にしかありませんね。【時雨煮】です。 これをチビチビとつまみながら飲むのも乙なものです。 昨日は桃ではなく、梅のお酒を頂きました。 まだまだ寒い東京ですが蛤の春の香りに誘われて冷で。 桃の花びらを浮かせない酒でもケッコウ! 旨ぁ~い! 今日もガチンコ勝負のオヤジに愛の手を! ポチッ!と応援お願いしま~すm(_ _)m お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[日本酒] カテゴリの最新記事
|