五台山(ごだいさん)(丹波・柏原)登山記
五台山(ごだいさん)(丹波・柏原)登山記 時・2009.04.19(日) 天候・晴れ(上の画像の説明・展望台(小野寺山山頂)から山桜越しに鷹取山とそれに連なる山系を撮りました。) 4月19日、近隣のいつものメンバーのW・Mさん、M君、Y君、私の4名で丹波・柏原の五台山(ごだいさん)へ登山に行きました。3月の登山は、皆の用事が重なり、中止にしたため、2ヵ月ぶりの登山となりました。 五台山は、今月10日の「史跡見学会」で福知山方面へ出かけたとき、帰りの車窓からその山容が眺められ、ちょうど一緒でであった私たち山登りグループのリーダー・M君から説明を受けたばかりの山でした。それから、早くも一週間足らずでアタックとなりました。◎タイムチャート能勢8:00→9:30岩滝寺登山口駐車場9:37→9:41独鈷(どっこ)の滝9:45→浅山不動尊9:50→一つ岩10:18→小峠10:36→稜線鞍部(小野寺山分岐)11:06→11:15五台山山頂(標高655m)12:26→稜線鞍部(小野寺山分岐)12:31→12:37小野寺山山頂(標高630m)12:55→稜線鞍部(小野寺山分岐)13:06→小峠13:22→一つ岩13:35→不二の滝14:01→浅山不動尊14:05→独鈷(どっこ)の滝14:09→登山口駐車場14:11→14:19岩滝寺14:26 能勢を8時過ぎに出発、R173、R176を利用し、鐘ヶ坂トンネルを通り、柏原のコンビニで昼食等を調達、独鈷(どっこ)の滝を示す大きな標識に沿って右折すると香(こう)良(ら)集落です。進んで行くと、車窓左には堂々たる山容の五台山が見えてきました。中国の五台山にならって名付けられた山のようですが、この山系には五台山が2つあって少しややこしい(1つは五大山(標高569m))です。(上の画像の説明・独鈷の滝、落差15mを撮りました。) 五台山の登山口である岩滝寺の駐車場に車を置き、登山準備。岩滝寺を右に見てすぐに独鈷の滝に着きました。 独鈷の滝は、落差15mの直瀑で1枚の白布を垂らしたような優美な滝でした。若葉、岩肌のコントラストも見事で、兵庫県の自然100選にも入っているそうです。雨の少ない最近ですが、その割にはなかなか水量も多く清涼感たっぷりでした。四季を通じて景観が美しく、きっと訪れる人々を満足させる滝だと思いました。私も10年ほど前に訪れたことがあり、2度目の訪れでした。(上の画像の説明・岩穴にある浅山不動尊を撮りました。) 右側の長い石段を登り切ると、岩穴に建物があって中に不動尊が安置してある浅山不動尊がありました。 寛永の御前試合に出て、勝ちを得た剣豪・浅山一伝斉の修行の地だったそうです。 私たちもそうでしたが、あとから到着した山登りのグループもこの不動尊にお参りして、今日の登山の無事を祈りました。 ここから本格的な登山道の始まりです。不動尊を出るとすぐに、山頂まで2,231mの標識がありました。 不二の滝の標識もありましたが、一度下る必要がありそうなので、帰りの楽しみとして立ち寄りませんでした。 ここから五台山への道は、丸木橋で沢を何度か渡って登って行きます。途中の沢には、陽気のせいか早くも川魚の泳いでいる姿が見られ、目を楽しませてくれました。 一つ岩で小休止、ここを出ると再び左の沢が近づいてきますが、ここまでくると水はほとんど流れていません。沢を横切ると、山腹に取りつき、いよいよ植林帯の急登が始まりました。すると下の沢の方から、美しい小鳥の鳴き声。リーダーのM君によると、ウグイスの鳴き声に似ているが、ミソササ゛イの鳴き声とのことでした。 帰って、調べてみると、<<山の谷あいのうす暗い林が好きな地味な鳥で、ふだんはヤブの中にもぐって暮らしていて、スズメより小さく、日本でも小さな鳥の一つ。体に似合わぬ大声で長くうたい続けることで有名。>>と、ありました。能勢では、あるいは私はウグイスと間違えて聞いていたのかも知れません。<◎関連リンク ミソサザイは、こちらから。> 全体にきつい登りが続きましたが、ミソササ゛イの鳴き声に気も安らぎ、堪えて登り続けていると、午前10時31分にようやく、あと1,000mの標識に到着しました。そして、しばらく登ると小さな尾根に到着、そこには「小峠」の標識があり、ようやく木々の間から下界が見えるようになりました。 明るい松の尾根道を過ぎると、再び植林帯の急登が続きました。午前10時51分・あと600mの標識、午前11時・あと400mの標識を通過して、稜線鞍部(小野寺山分岐)に到着しました。ここは小野寺山と五台山を結ぶ綾線で、日本海と太平洋を区切る分水界の径の標識もありました。 稜線鞍部から、左の道を取り五台山山頂にむかい、午前11時15分五台山山頂(標高655m)に到着しました。休み休みでしたが、登山口から1時間38分で山頂に到着でした。(上の画像の説明・五台山山頂の展望テラスから西側を撮りました。手前の集落が、香良集落です。この展望テラスは相当傷んでおり、そろそろ危ないのでは。用心のためか、誰もこの上には乗っていませんでしたが。) 2等3角点標石のある山頂からの眺めは、少し霞んでいるものの素晴らしく、東側を除いては、ほぼ全方位が見渡せて豪快でした。南には、多紀アルプスから白髪岳と松尾山、三尾山、西には、遠く千ヶ峰、笠形山がシルエットで繋がり、北西には栗鹿山と大江山、北には可愛い姫髪山が姿を見せていました。 私の最近登った山々が数多く眺められ、大満足でした。 食事をして、ゆっくりとこの眺望を満喫して、気がつくと1時間以上も山頂にいました。 次は、展望台と紹介されており、鳥瞰図盤の設置されている小野寺山(標高630m)にむかいました。(上の画像の説明・小野寺山山頂で撮った写真を合わせて、パノラマ写真を作りました。) 五台山山頂から、11分で到着しましたが、途中にシャクナゲの群落がありました。これは、人為的に植えたようです。先ほど、五台山山頂で「シャクナゲの花を楽しみに来たのに、まだ咲いておらず残念でした」と言われていた登山者に会いましたが、まだつぼみは固く、咲くにはまだこれからという感じでした。 展望台と紹介されているだけに、なかなか素晴らしい景観が迎えてくれました。この山頂で約20分眺望を楽しんだあと、同じルートで下山をしました。 途中不二の滝に寄り、登山口駐車場には午後2時11分到着しました。下りの所要時間は1時間16分でした。 尚、不二の滝を見るには沢まで下りる必要がありますが、最後の岩盤が滑りそうで危険なため、滝壷まで行くのは止めて、上から眺めました。不二の滝は、岩を滑る滝で、落差がそれほどなく独鈷の滝とは小さな滝でした。 駐車場左手の岩滝寺に寄りました。五台山の山麓にある1,200年の歴史を有する古刹の尼寺です。弘仁年間の810~824年に、嵯峨天皇が住吉明神の霊夢により、弘法大師を遣わし伽藍を建立させたと云われる名刹です。(上の画像の説明・岩滝寺の茅葺屋根の本堂を撮りました。)(上の画像の説明・岩滝寺の山門を撮りました。小ぶりな山門ですが趣があります。) 茅葺屋根の本堂、浅山不動尊の裏山の岩壁を借景にした庭、鐘楼と山門を兼ねた小ぶりな門等、簡素ですが大変風情のあるお寺でした。モミジの若葉も良かったですが、特に紅葉の季節はお勧めの寺です。 岩滝寺を午後2時30分頃出発、途中柏原で喫茶店に寄り、能勢には午後4時30分頃無事帰宅、いつもの通り「なかま館」で飲物と軽食を囲み反省会を開きました。 反省会には、用事で山登りに参加できなかったF君、そしていつも反省会だけのメンバー(?)のT・Mさんも参加し賑やかで楽しい反省会になりました。 本日のコースは、登り約1時間30分、下り約1時間のコースでした。最初は、沢沿いの道がかなり続き変化もあり面白いでした。沢が切れると、すぐヒノキの植林帯への急な取つきとなり、急登が続きました。ほとんど頂上まで植林帯の急登が続くため、途中の眺望はあまりよくありませんでした。これは、夏の暑い日でも、それなりに涼しく登れる利点はあるのですが。 山頂までほとんどが植林帯というのが、難点でした。もう少し自然林があれば良いのですが。もちろん、山頂付近はしっかり整備されており、眺望は申し分ありませんでした。