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上生的幻想

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2007/01/05
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カテゴリ:シャンパーニュ
 
 30日にお節買出し、「元旦まで待つのもね・・・鯖鮨なんか美味しくなくなるし・・・」ということで元旦を一日繰り上げ。
 
  お節料理の用意をし、早速抜栓。
 
 ピノ・ノワール70%、シャルドネ30%。
 色は、コクのありそうな、かつ、粘りのありそうな濃い黄金色。泡はどちらかというと弱め。グラスに注いだすぐはきめ細かい天使の冠が盛り上がったが、すぐに消えてしまった。
 
200701 002.jpg
 
 香りは、コクのあるパンやバター。シャンパーニュだとゆっくり匂いを聞いているよりも、早く飲みたくなってくる。
 とても強烈な、厚みのある、複雑で太い酸味のアタックのあとに、濃厚なコクのあるハチミツ、そして口の中で泡立てて、しゅわ~と喉の奥にとけていくのは、ミルクパウダーがけ柑橘類、フィニッシュは酸味とハチミツ。
 この酸味のせいで、全体がとても頑丈な印象。いままで球体をイメージさせるワインっていうのは色々あったけど、これは頑丈な、重量感のある巨大な立方体の一部。まるで琥珀色をした水晶の立方体。カドがとれてない?ともいえるのかもしれないけど、アンバランスなごてごてした形はしてない。綺麗な立方体。むしろ丸みなんかなくて、切り立っている辺やとがった角がとても魅力的。
 ’06年の元旦に飲んだ、神経組織のような琴線をきらきらと黄金色にきらめく液体が滴って繊細で、洗練された音色を奏でていたアラン・ロベールとはまったく対照的。
 また、シャンパーニュの魅力を教えてくれた、モエの’96が、これに比べると何とも頼りなく感じられる。モエのサーベルもこの頑丈な立方体には歯が立ちそうにない。
 しかも、余韻がまたとても素敵。何が素敵かって、コクのあるハチミツのなかからじわじわと酸味が蘇ってきて、ついには、「ふぁ~、すっぱ~」と(梅干し食べて・・スッパ・マンではないが)唇をすぼめて身震いしないではいられないほどになるところ。
 
 お節との相性もいい。ことに、煮物。とくに、たらの旨煮(もっとも、酢の物や鯖鮨とはね・・・。それにしても、この蓮根の酢の物、酸味がとても複雑)。
 
 夕食は、ブリしゃぶ。鰤の腹身の薄切りを、鍋でしゃぶしゃぶ・・・。口の中で泡立てると口中に残っている鰤の脂が酸味のうえにのって泡立ち、絶妙。飲み込めば、さっぱり爽快。
 
 個人的には、食事に合わせるのなら白ワインよりシャンパーニュの方が好き。
 ただ、鰤でも、背がわで血合いがある場合は、フルーティな軽い赤がいいかも。料理との相性、っていうのは、血との関係っていう気もするから。血の気の多いものには、その血の気の多さに比例して重い、タンニン豊富な赤がいいような。そういえば、鉄瓶で湯を沸かしてお茶を点てるとまろやかな美味しいお茶になる(白湯だけでも鉄瓶で沸かしたものはおいしい)のも、鉄瓶から溶け出した鉄がお茶の渋みであるタンニンと結合してまろやかになるから、ということらしいけど、そういうことなのかな? 鰹のたたきなんかも軽い赤がよさそうな。それから、なぜかトマトをベースにした料理も、赤が飲みたくなる。
 血が緑色の魚介類は、白かシャンパーニュ。ただ、トマトソースものは、赤かな。
 そういうわけで、ドラキュラ伯爵は白ワインがお好き。血なまぐささをまろやかにしてしまう赤よりも、もっともっと堪能させてくれる白ワインをこよなく愛していた、とさ。(2007/01/05)





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Last updated  2007/01/06 12:44:53 AM
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