カテゴリ:息子のはなし
今朝、朝ご飯のあわただしい時間に、息子が突然こんなことを
しゃべり始めました。 「あのさぁ、A中の社会の入試問題の歴史分野って、近代より前と 近代史から1問ずつ大問が出るんだって」 ああ、それで夏休みのオプションが「近現代史 完全理解」なのね。 「でさぁ、塾の社会の先生が言ってたんだけどさぁ、 日本が真珠湾を攻撃した時、世界中の首脳が喜んだんだってね」 ん・・・???語弊がある気がするけど、 最近は「太平洋戦争は意図的に仕掛けられていた」 という説が有力になっているから、そういう風に教えるのかな?? 「でもさぁ、日本ってミッドウェー海戦でもうちょっとで勝てるところ だったんだって。そしたら日本は戦争に勝ってたかもね~」 ・・・ ちょっと待てぇ~~~!!!その認識は明らかに間違いだぞ!! 塾の先生が正確にはどうおっしゃったのか、確認したかったけど、 朝の支度の忙しい時間。 それはちょっと違うよ。お母さんはあの戦争は最初から負けるとわかっていた 戦争だったと思ってるよ。たとえミッドウェー海戦で勝っていたとしてもね。 当時の日本とアメリカでは国力も情報量も違いすぎたからね。 日本が太平洋戦争に負けたのは、情報戦に負けたからなんだよ。 ・・・などと簡単に説明したものの、私の認識もそう確かじゃない。 はぁぁ~、もうちょっとちゃんと研究しとくんだった。 ゆっくり確認する間もなく息子は登校していきました。 まいったなぁ・・・どういう教え方をされたんだろう?? そういえば、この間も「日本って軍隊を持ってないんでしょ? だったら自分の国を守るくらいの軍隊を持っててもいいんじゃないかな?」 と、オットにのたまっていた。 あるよ、自衛隊・・・。 日本は軍隊だと認めてないけど、 諸外国(特にアジア諸国)の認識は、「あれは立派な『軍隊』(専守防衛だけど)」。 そういいたかったのだけど、 そのとき私は娘を寝かしつけるために布団の中。話に加わりたかったが できませんでした。 実は、太平洋戦争に関する日本と諸外国の認識の差で、私は若い頃、 大変手痛い経験をしています。 私が学校の歴史教科書を忠実に暗記するようなまじめな(当時はね)生徒 だったがために生じた『認識の差』を痛感させられました。 それだけに、思春期の子どもの記憶に刻まれる「現代史」の扱いには 注意したいし、教育機関にも慎重に配慮してもらいたい、と、切に願っています。 でも、まだ歴史観が確定されていないだけでなく、議論のまっただ中で諸説が 混沌としている分野。どう教えてもどこかに問題が残るのでしょう。 +++ そんな中、我が市では学校教科書の選定年度を迎えております。 今年度採択された教科書が来年度から使用されます。 ふだんなら話題にもならない教科書採択。ところが我が市では大騒ぎ。 なぜなら、3年くらい前だったか、県立の中高一貫校が創設された際、 中学校の歴史教科書として例の「物議を醸す」教科書が採択されてしまったのです。 採択の経緯も不透明。子どもの教育を主眼において採択されたのなら文句はないし、 それがイヤならこの学校に子どもを行かせなければいいだけの話なのですから、 対岸の火事のはず・・・だったのですが、 そうはいかなかった。 実は、この教科書が採択された本当の理由は「政治的圧力」だったと言われています(公には否定されていますが、ほぼ100%そうでしょう)。 この出来事が起きた当時、メディアはこんな不吉な予言をしていました。 「我が市は2005年度に教科書選択を迎え、2006年度から新教科書が 使われるが、県が採択した教科書を市が採択する可能性は十分にある」と。 2006年度には自分の息子が中学に上がる。そのときに、選択の余地なく 問題視されている教科書を使わされるとしたら・・・ ゾッとしました(それも受験を考えるようになった原因の一部です)。 それでも、 うちの息子は日本史に興味がないみたいだから、万一そんな教科書を使ったと しても、よく読まないかな?なんて、ちょっと楽観視してたりしたのですが、 あにはからんや、ばりばり興味を示してる・・・。 しかも、先生のいうことは無批判に受れている(子どもだから当然ですね)。 まだ選定結果は出ていないのですが、少しでも採択の可能性があるのだから、 息子には是非とも私立に行ってもらいましょう。 教育に政治が介入してくるなんて、絶対にイヤだ! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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