おっさんの優待投資＋αのページ

1997年の中国。国営企業の整理や従業員のリストラなど、今まで過ごしていた社会に変化という嵐が迫ってきている時代を舞台にしたサスペンスのような心理ホラーのような不思議な映画です。



工場の保安員であるユイが女性の連続殺人事件に首を突っ込んだせいで始まったようにみえる話ですが、なかなか奥が深いです。恋人のイエンズも餌にして犯人を捕らえようとするユイ。工場はもはや解雇され恋人も鋳なくなり最後に狂気に飲み込まれてジブンガ犯人と思い込んだ青年を捕らえて、とここで終わったかと思いましたが、時が過ぎ2008年に舞台が写ったら後の話のせいでどこまでが本当にあった出来事なのかが、良くわからなくなる、というもやもやしたものを感じました。
工場労働者が爆破され、町を出ようとするユイののったバスが吹雪で立ち往生するラスト。ここもこれからユイを襲う嵐って感じなのかな。


個人的には、1997年に出てきた公安の警部さんがいい味を出してると思いました。
あとは1997年の中国の空気がまだ開放されてない街角、ぬかるんだ工場の回りの道、ダンスパーティ、工場内のどこか古くさい設備と、異世界を見て歩いてる気分にさせてくれて満足でした。