Team堕天使の一言物申す

エコエコアザラクは, 惹かれるものが有り, TV版, 映画版を問わず極力見る様にしているのだが, 加藤版は近くのビデオ屋数店には無く, 今まで見る事が出来なかったのである. 少々遠い店で発見したのでレンタル.

インターネットなどで調べると, これは評判が悪い. 確かに吉野公佳や佐伯日菜子が演じた冷静で強い黒井ミサとは異なる. しかしながら, 原作の古賀氏が言うように "幼いミサ" であり魔女として覚醒する段階を描いたものなので, 当然といえよう. もっとも, 吉野版第2作もミサが魔女に目覚める話であり, 本作とはまるで関係が無い. この点に関しては, 上野なつひ版を見る限り, 黒井ミサは一人ではないようなので, 吉野版とは別の個体という見方もできよう. ちなみに吉野公佳, 佐伯日菜子がミサを演じたときは20歳. 上野なつひ19歳, 近野成美19歳. これに対し, 加藤夏希は15歳であり最年少のミサである.

本作の主題はミサよりマスコミや警察の捏造, でっちあげを揶揄することのように思えるが, 結果的にそのとおりのことが起こってしまうのは残念. これでは, メディアに追従したように思えてしまう. 魔女に目覚めたミサが, 自らは無力を装いマスコミや警察の不正を暴き, 彼らを破滅に追い込む様を描いて欲しかった.

個人的な見解としては, やはり佐伯日菜子のミサがベストと思う. さらにいえば, その両親が団次郎, 榊原るみというのは泣けるというもの. 今回は一緒になれたのだね, と思わず目頭が熱くなる思いであった.

吉野公佳版では, 菅野美穂のインパクトのほうが強い. ただおびえて泣いていただけの気弱な少女こそ事件の張本人. ストーリー的には驚くほどでもないが, 菅野美穂のぶち切れぶりが印象的. 彼女に関しては, これとSALE!の最終回の演技が強烈な印象となっている. このためお気に入りの女優さんなのだが, ほとんどドラマを見ないので彼女もCMでしか見ていないのである.