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テーマ:■道具拝見(460)
カテゴリ:職人の技
『タブオイルランタン』 これは『ヨイショ』記事ではありません。(笑) 雪丘工房という処のオイルランタンは良いなと思う。 とはいえ、造り手の名は雪丘工房だから雪丘(ユキオカ)さんなのか。 という程度しか知らないだけに、送られてきた品物(作品)を見て 思わず感動した話。 一人で作っているという、そのランタンはプロの技術。 この方の作品の共通するところは、軽くするため薄い真鍮材を使用。 が、耐久性がある設計・仕上がりで、真鍮(ブラス)の奥深い渋さを 引き出している。 結果、精巧な「存在感あふれる」キャンドルとなっていることが好ましい。 またその設計センスはしっかりした加工技術に裏打ちされ、所有者を喜ばす 数々のアイデアが入れてある。 当然以前から、金属加工の関連の仕事をしていたことがうかがえる。 作品の中のひとつに、『タブオイルランタン』がある。 ミニろうそくと同径 ≪ミニろうそくと同じサイズ≫ これは小さい。これがオイルランタン?と思えるほど小さい。 タンクの直径は39mm、高さ21mm つまり ハイマウントフォレストヒルキャンドルランタン や チロルランタン ブラスランタン などのミニランタン用の『ミニろうそく』(3.5時間燃焼) と同じ大きさ。18ccで4時間の燃焼。 真鍮製でもこれだけ小さいと重量は他のものと大して変わらない。 これは遊べる。 ミニキャンドル用のランタンに入れてもよし。 風防としてグラスカップ、ペットボトルなどに入れて楽しむのもよい。 火力調整ピン ≪アイデア満載の真鍮ケース蓋≫ 本体を入れるケースのようなものがあるが、これはオイルを入れる時に使う 漏斗(ジョウゴ)になっている。 保存・携帯時、カップと本体を固定するピンは、芯の高さの調整ピンと 兼用となっている。 オイルを入れる口は、火口。芯が出ている小さい径のところ。 この付属の漏斗があるので、口が小さくともオイルを簡単に 入れることができる。 カップのネジ 漏斗をタンクにねじ込む。ねじ込むから、火口との間からオイルが漏れない。 そしてオイルを入れると本体に気持よく流れ込む。 この漏斗も製作者の試行錯誤の経過がにじみ出ている。 小さいながらも、遊び心が漏斗にさえ感じる代物となっている。 本体のネジとグラスファイバー芯 ≪耐久性抜群のグラスファイバー芯≫ 芯はグラスファイバー。綿の細紐でも対応できる。 グラスファイバーの利点は焦げないところにある。 また漏斗のストッパーを使って、芯の高さの調整することができる。 芯を支えているところに穴があり、そこにピンを差し込み回すと 芯が上下にスライドする。 これで炎の大きさが調整できる。これは素晴らしい機構で使う楽しみの一つ。 ねじ込み注入 耐熱ゴムでオイルの漏れがない ≪耐熱ゴムパッキン≫ ゴムパッキンは通常の物より熱に強いようだ。 炎が近くで燃えていても劣化しづらいように感じる。 オイルを入れる時もこのゴムがきいて、オイル漏れを防いでいる。 シリコンゴムだろうか。 ろうそくと同等以上の使用感 使う時は真鍮製が欲しいが、、 ≪愛着度のメーターが上がる≫ ミニキャンドルと同じ大きさなら、ミニキャンドルを使用しても同じでは?。 しかし、使い始めると真鍮本体への愛着が湧いてくる。 また、火をつけて炎を見ていると、巷に流れているLEDの光とは別世界の 穏やかな心となっていく。 数字では表せない価値がそこにある。 ≪雰囲気が並ではない≫(^^) 気軽にファミリーキャンプ、オートキャンプや家での誕生日会・クリスマスなど の演出には最高だろう。 補助ランプとして山に持ってく事も考えたい代物。 この明りで彼女を口説くにはちょっと雰囲気が出すぎで、 下心が見え見えかもしれないと思うが、、、(笑) チロルに入れる この明りは、一人ウイスキーなどをいただく時、飲みすぎる可能性ある。 先日、何を考えたのか70年代の歌謡曲CD(オジサンだからしょうがない) を聞きながら、このキャンドルの光の下でウイスキーをいただいた。 学生時代の思い出が次々に浮かんでは消え、アルコール予定量を 大幅に超えていた。 このキャンドル、やはり並の代物とは違うようだ。 雪丘工房の作品 雪丘工房から完成したので品物を送るというメールが届いた時 「一生ものより長持ちを、の思いで作りました。」と一行書かれていた。 肩に力の入っていない、職人気質が漂う人物。 ファクトリー製の山用品に慣れきった私には、忘れていた何かが伝わってくる。 私にとって貴重な品、貴重な製作者となっている。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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