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いいもん見つけた&手作り・アウトドアー

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2008年03月02日
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何の変哲もない横姿


ビックと言っても豚ではなくアイスピックから取った名前。(笑)
ナイフを作り始めたころの、独断と思い入れで作ったナイフの話です。

氷を割る「アイスピック」を見た。
バーのバーテンダーが氷を割るために使う尖った棒だ。
持ち手の尻の所が妙に丸くなっている。
貸してもらうと、古いスタッグ(鹿の角)が付いていて妙に手になじむ。

昔、バイトで氷を割ることもよくやっていたので、使い方は知っている。
尖った先を小指の下から2~3cm出して使う。(氷の厚さ以内)
親指はアイスピックの付け根の方にして支える事もある。
この形状は、ノミなどにも共通した「下」への力がうまく伝わるようにし
ているのだ。


エンド

普通のナイフの思想とはかけ離れている。
通常の西洋ナイフは「持ちやすい」工夫がされている。
特に手のひらの腹にフィットするように横に太くしている。
また小指部分が幅を狭くしている。この二つが大きな理由で、持った途端
「手になじむ」。
しかし使っている(物を切っている)時は、別の所に力が加わる。
親指と人差し指の間。そして小指の腹。
中には手になじんでいたはずのナイフが暴れ出す。

和式ナイフは末広がり気味の丸い棒状のものが多い。
しかし使っていると、小指に力が入りやすい。
和式ナイフは、実用を前提に考えられているためか、使いやすい。

大きな鉈系の物を使う時、洋式と和式を比べれば和式に軍配が上がる。
これは物を力を入れて叩くと「ハンドルの上方向」へ衝撃が伝わるからだ。



フロント

ナイフを作り始めたころ、3本目に自分で独断ナイフを作りたいと
師匠に頼み込んだ。

洋式ナイフにも末広がりができないか考えた。
シルエットをあまり変えると西洋ナイフではなくなる。
結果スタッグの厚みを末広がりにすることを考えた。
また「草木染め」をスタッグにした。
じっくり何日も煮込んでスタッグの「古さ」を出した。

できたものは、今までの洋式ナイフとは一線を引く悪印象。(笑)
通常の握りで物を切る。握り感覚に新しい物があるが。
逆手に持って押し切り・引き切りはよい。
これは良いアイデアと思い、仕上げもせずに師匠に見せに行った。
師匠は…無言。(笑)


逆サイド

ついにその後の仕上げもしないナイフとなった。
自分に自信がなかっただけに、陽の目を見ないナイフだがシース用の皮など
切る時には下向きで引くととても使いやすい。
ナイフとしての通常の使い方も悪くない。
失敗作として山でも「ガンガン」使っていたら、ハンドルの風合いもよくなって、
愛用の一本となったていた。

しかしナイフとしての出来も悪すぎるが、ダメな子どもほどかわいい物だと
秘かに楽しんでいる。(笑)







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Last updated  2008年03月02日 09時27分38秒
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