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2006年08月18日
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長期投資の基本は、アセット・アロケーション(資産配分)だ。

自分がどの程度のリスクを受け容れることができるかを考慮した上で、

国内株式、国内債券、外国株式、外国債券、短期金融資産などに

何%ずつ配分するかを決めるのである。その上で、資産配分に応じて

中身の投資先(個別銘柄、投資信託など)を購入してポートフォリオを

ホールドしていく。あとは必要に応じて、リバランスをしていけばいい

のである。

市場の変化によって、ポートフォリオの資産配分比率は、当初のものと

乖離してくることになる。たとえば日本の株式市場の好調が続くと、

国内株式の比率が高くなっていることが想像できる。これを元の比率に

戻してやるのがリバランスである。

このリバランス、実は口で言うほど簡単なことではない。何故なら、

好調な市場のものの比率が高くなり、不調な市場のものが下落している

わけだから、リバランスするとは下落しているものを追加購入することを

意味する。人間、下がっているものは、さらに下がると考えて容易に

購入したいとは思わないものなのだ。また勇気を振り絞って、下落している

ものを購入したとしても、その戦略が正解かどうかはやってみないと

わからないのである。つまり、リターンに寄与するかどうかという観点では、

リバランスすべきか否か判断できないわけだ。

でもリスクの観点ではどうだろうか。好調な市場のものの比率が、

高くなっているということは、それだけリスクが高くなっている可能性が

高い。リスクとは、将来のリターンのブレ幅、結果のバラツキ具合だから、

例えば、債券より株式の方がリスクは大きく、つまり株式の方がブレ幅が

大きいということであり、仮にその株式市場が好調であるなら、成長性も

大きい分、乖離幅も大きくなっている可能性が高いことになる。これを

そのままにしておけば、相場が逆に変化したとき、リスクを想定以上に大きく

負っていたために、許容範囲を超えた下げ幅を経験してしまうことが考えられる。

もともと自分が受け容れられるリスクを考えて、ポートフォリオを組んでいた

はずなのに…。一部の資産が好調だからと言ってそのまま放置すれば、

想定以上のリスクを放置するのと同じことを意味するのだ。

リバランスはそれをしたからといって、リターンを上げられるかどうかは判らない。

でも知らぬ間に、想定以上のリスクを負ってしまう危険を抑えることができる。

かといって、頻繁にリバランスすれば売買コストが膨らむことになるから、

1年、2年といった長いスパンで考え、さらに、保有資産を売却してリバランスする

よりは、追加資金で不足する資産を購入してリバランスする方が、売却収益への

税金、売却時の信託財産留保額などのコストを減らすことにもなる。





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最終更新日  2006年08月18日 09時00分04秒
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