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カテゴリ:サービス/プロダクト
昨日の日経夕刊、マーケット総合2面、「十字路」欄に、
野村アセットマネジメントの榊氏が、「金融危機と分散 投資」という文章を書いて、見事に今を整理していた。 つまり、資産を複数に分散し、それらを組み合わせること によって、どれかがダメでも他がカバーする。お互いの 収益のブレを打ち消しあって、全体的に安定的に、かつ 収益を狙うはずの分散投資が、今の世界同時株安の 局面で、その効果が発揮されなかったではないか?と いう疑問に対する回答を書いていた。大いに賛成だ。 まず、そう見える理由として、3点挙げている。1つ目が 金融危機によって、確かに世界同時に景気後退局面に 陥ったと言える。グローバル化の進展だ。2つ目が国際 的な投資家が大きな損失を出したことによって、相殺 するために他の市場の資産を売却し、価格下落の波が 広範囲に及んだことである。 そして、3つ目が、低金利の円を借りて投資していたが、 資産売却に伴って円資金が必要となり、結果、円高に なったことが挙げられる。円高は、イコール外貨安で あるから、外国資産の円での価値の下落に繋がった わけだ。 では、だからといって、分散投資は意味がなくなったか と言えば違う。例えば、今後の景気回復は、国・市場・ 企業ごとにテンポやタイミングにはバラツキがある。 もちろん、一番良いものに集中して投資すればいいの だが、残念ながら、それを確定させ、当てるのは至難の 業である。だから、どれが来てもいいように、満遍なく 分散させておく意味はある。 また、株価が上昇すれば、債券の利回りは上昇するが、 既発債の価格は下落する。株の地域分散だけではなく、 株式と債券といった資産自体の分散も考慮したい。 さらに、私は毎月投資して、時間までも分散することを お勧めしている。これらは、投資の教科書に出てくる 基本中の基本だが、不思議と実践する投資家は少ない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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