カテゴリ:本・活字・机まわり
負け犬論に続いて物議をかもし出したオニババ論。 世間がわいわい言っているときに買って読むのはシャク、という天邪鬼な私は、こないだひっそりと図書館で借りてきて読みました。 「言いたいことは分かるけど、そりゃあちょっと極端すぎる言い方でしょう」と思う箇所多数。 要するに、女は子どもを産め、と。著者のメッセージは、この一言に尽きるようです。 うんうんそうだ、という反応を示す女性読者は、既に産んでいるか、産みたいとおもっているはず。 うるさいなあ、人の勝手でしょ、という反応を示す女性読者は、傷つくか腹立てるはず。 もう少し優しいトーンだったら、読者の価値観を変えるだけのパワーが伴った本になったんだろうけど。 結婚において相手をこと細かく選ぶようでは、だめだと思います。 誰かとともに暮らすことを第一にして、とにかく縁があった人と、誰とでもいいから結婚するというぐらいが、大事だと思います。 そこで生活レベルが下がるとか、相手の顔が悪いとか、仕事が悪いとか、出身大学が悪いとか・・・と言っているような余裕がある人は、まあ勝手にしてちょうだい、オニババになれば、というような感じです。 なんて平然と言い放つあなたが、ちょっとオニババぽくないか!? とつっこみたくなったり(笑)。 それでも、幾つか、「いいこと言うじゃん」と思う箇所もあったので、ピックアップ。 (太字にしたのは私です。写真はカリフォルニアでのハイキング旅行などで撮ったものです。) 月経が面倒なことである、というマイナスの思いがこのようにして世代を超えて伝えられているのが日本の現状です。 しかし、アメリカインディアンの人たちは、初潮を迎えた女性にお祝いをして、「ああ、これであなたも毎月生まれ変われるチャンスができた、女はいつでも変わることができる、毎月、月経を通じて生まれなおしができるのだよ」というふうに伝えていって、月経を喜んで迎えるといいます。 日々を生きていくことは、ときおりそれだけでとてもつらいこともあります。 何があっても、毎月、月経ごとに、全部流していけるよ、生まれ変わることができるよ、という考え方は、次の世代へのやさしさに満ちていると思います。(53) 人が自然や宇宙とつながっていると感じる力は、誰かの意思をもって、抑えられていったのではないでしょうか。 でも、とても気持ちのよい経験だから、求めずにはいられない。 今多く求められている”癒し”とは、そのように分断されたからだの経験を取り戻そうとするものではないかと思います。(104) 私は次の世代にとても期待しています。 月経血の調節なんて、みんなすぐできるようになるのではないかと思います。 それこそ、「あんな大きなナプキンが出回っていたころがあったけどねえ」みたいな感じになるのではないでしょうか。 「味の素を一生懸命振りかけていた時代もあったけど」というような感覚と同じで、大きな生理用ナプキンも、過去の遺物になるかもしれないなあ、と思ったりもします。 けっこう、若い世代は感度がいいのかもしれません。 本当は、私たちはもうそこに期待するしかないわけです。(160) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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