ラテンな駐在妻日記

実は用があってアメリカに行ってきました（バケーションではありません）。
ほんとうは今月初旬に行く予定が、この新型インフル騒ぎで延期になっていたもの。

日本への一時帰国をアメリカ経由を避けてヨーロッパ周りにしたくせに
その直前にアメリカ訪問してたら意味ないじゃん！！
というお声もあるかもしれませんが（私も若干思ってましたが）、
まあ、２度行く（通る）よりもリスク半減、確率の問題ということで・・・・・


そりゃあもう、かなりドキドキして、
マスクと消毒用のジェルをバッグに入れ万全の態勢（のつもり！）で
恐る恐る出発したのですが・・・・・・・。


な～んだ、拍子抜け。


以前、Popeyeさんも書き込みしてくださっていましたが、
アメリカでマスクしてる人なんていない！！
もうフツーです、普通。もう、平穏そのもの。
アメリカ本土（街の中）どころか、機内の乗客乗員、そして空港職員、
それもあれだけ不特定の地域からの不特定多数の人と正面から向き合う
（それもアメリカ入国は両手の指紋確認や顔の撮影なんかあって時間が長い！）
イミグレの係員ですら、していません。
一応申し訳程度に係員の隣には（物用の）消毒用スプレーや使い捨ての手袋なんかが
置いてありましたが、あれだっていつ使ったの？？？って感じ。
あまりの平穏さに拍子抜け。

それでもこんな状況の中、感染するのは自己責任だし、
目前に迫った日本一時帰国のこともあるので
頑なに機内と空港ではマスクをし続けた私たちでしたが逆に、
「Hey!! Good idea!!!」などと、アメリカ人にバカに（！）されちゃう始末。
（ムカつくアメリカ人）

パナマの空港では空港職員や免税店の店員さんは全員マスク着用してたりしたので、
パナマの空港利用客の中にはちらほらしている人も。
だからパナマ→ヒューストンの機内では私たちの他に数組、着けている人がいましたが、
ヒューストンから乗り継いだ国内線ではゼロ、全くゼロ、だ～れもいない！！！
それでも頑なに大きなマスクをし続ける私たちはへ～んな目で見られました、
まるで変人扱い、くらいです。

帰路なんか、パナマの空港に着くまでそれこそマスク姿には誰にも会わなかったので、
もしかしたら（ニュースから遠ざかっていた）この数日の間に
ＷＨＯが終息宣言か何かしてて、マスクしている私たちって完全に時代遅れなおバカなのかも？
と変な不安さえ感じたくらい。



でもね、日本とアメリカは大きく違う。
国民性も、地理的な条件も。

まず日本は島国。
今回は弱毒性だったからまだ良かったものの、強力なウイルスが大流行したら
それこそ大パニック、空港や港が閉鎖されたらまさか泳いで朝鮮半島まで渡るわけにもいかないし、
まさに退路逃げ道を断たれ、世界から隔離された日本ではますます感染が拡大、
極端な話、日本全滅だってあり得る。
そして（そこまで極端な話でなくても）
何といっても国土が狭いので、人と人との距離が圧倒的に近い。
マイカー通勤、車社会のアメリカ人には、
あの日本の都市部の通勤電車の通勤時刻は想像を絶するかと。
通勤電車に乗らない地方の人だって、
例えばスーパーにしたって狭いから、人と人との距離は当然近くなる。

そんな島国日本だから、厚生労働省が水際対策に躍起になり、
その後も感染防止に大騒ぎするのも理解できる。



かたや大陸に位置するアメリカは、
（一部大都市の中心部を除けば）圧倒的に人と人との距離が遠く、
移動や通勤も一人一台の車が基本、スーパーやショッピングセンターも広々、
圧倒的に不特定多数の人と至近距離で接触する機会は少ない。
また、もし爆発感染・パンデミックが起こっても極端な話、歩いて陸路、国外脱出ができる。
隣国どころか物理的にはアルゼンチンやチリの最南端、南極目前まで
逃げることができる。
その安心感、安定性は、島国日本にはないことだなぁ、と。

その上国民性の違い。
ある報道によると、アメリカ人は何事も大げさにしがちな人たちなので
今回の件も逆に、風評被害でパニックになることを恐れ、
学校や公共機関からのマスク着用指導や手洗い指導などはあえてしていないのだとか。
マスコミも然り、なのかも。
だから（日本人ほどに）あまり知識として持っていなくて、
だからそこまで予防しようという危機感がないのかもしれけれど。

でも根っからの日本人気質の私ですら、
あの広い広いアメリカにいたら、新型インフルのことなんて忘れるし、
感染する気になんてならないですもんね～。




そんな風に地理的、国民性の違いはあるけれど、それを加味しても

それにしても日本、騒ぎすぎじゃない？？？？

ってゆーか、日本のマスコミが騒ぎすぎなのか？？？？

というのが今回の感想。

まだ毒性とか何も分からなかった１ヶ月前なら用心して騒ぐのも分かるけれど、
だんだん詳細が分かってきた今、そしてタミフルも効くことが分かってきた今、
感染の確率だって、重症化の確率だって、季節性のインフルエンザと比較して
特に大騒ぎするほどのことでもないみたいだし、
季節性インフルエンザで学校閉鎖、学級閉鎖、だって毎冬いつもあることだし、
季節性インフルエンザで年間２万人も（国内で）死亡していることから比較しても、

感染者○名！学校閉鎖！まるで異常事態！！！

旅行もコンサートも娯楽は自粛、海外渡航も自粛！！

海外帰国者とは接触するな！！

と言わんばかりの日本の報道は何？？？（私たち（海外在住者）はバイキンじゃない・・・）
日本の冬なんて、右にも左にもインフルエンザにかかる人、出てくるのにね。
ある程度の年齢になってインフルエンザに今までかかったことのない人の方が
珍しいんじゃないかと思うのにね。
それと比べて今回、何が悪いのか、素人の私には理解できなくなってきました・・・・。


まあ「この大国アメリカのアメリカ人であるオレ様がかかるわけない！」という
アメリカ人気質とゆーかあの人たちの変な自信ももどうかと思うけれど。
（そう感じるワタシ）




ということで、パナマという田舎の小国で、日本の大騒ぎの報道しか見てなくて、
完全に井の中の蛙で、
２１時間半も飛行機に乗ってヨーロッパ周りで日本に帰ることにした私たちは、
今はそれは取越し苦労だったかもと、完全に後悔しています。
パナマの怪人さん、アトランタ経由で軽快に帰ってくださいね～


こんな偉そうなことを言っていて、
もしかしたらすでに私は感染しているかもしれないけれど、
もしそうだったらそれは日本の冬にインフルエンザになることと同じだと、
今の私は思えるようになりました。
だって、何処にいても家から一歩も出ず、無菌状態で暮らすことは不可能だし、
どこで感染者と接触してるかなんて分からないし、
どこかで感染者と接触していたとしても、それを避けることは不可能だったと思うし、
もうそれは、運でしかないでしょう。
まあでも、そんな感染していた私と接触して他の人に感染させてしまったら・・・・・・、
ちょっとそれは申し訳ないのですが。




因みにここパナマでは・・・・・・・。



日本大使館情報によると、
２４日現在、感染者は７６名。一人を除いて全員自宅療養中だそうです。
（因みにパナマ共和国の総人口、３００万人ちょっとです。）

で今回、
パナマに戻る機中、「健康申告書」なるものを書かされました。
パナマでの滞在先、連絡先、便名、そして１５日以内に感染者が報告されている
国に行ったことがあるか、１５日以内に感染者と接触したか（そんなの分かるのか！？）、
現在の健康状態・・・・・・etc　を書いて、
飛行機の降り口で待機した保健師さんか看護師さんの恰好をした係員に手渡す・・・・・、
のですが、
その係員は内容を確認することなく、ただただ受け取るだけでした。
ダメじゃんっそれじゃっ！！
その場で確認しなきゃ、意味ないでしょ～っ！！！
さすがパナマ


で、イミグレの前には体温測定のカメラを設置。
その前に数秒立って、（顔の）体温を確認されました。
このカメラ、１週間ほど前にはパナマ国民のレーンにしかなかった
（要するに外国人はフリーパス）とのことですが、
昨日はパナマ人レーンと外国人レーン、それぞれに一台ずつ設置されて、
一応一人一人チェックしていました。


私が住むアパートのエレベーター内には、予防法（マスクとか手洗いの慣行、
共用のコンピュータやマウスは日に３度はアルコール消毒する（！？）
→絶対パナマ人はしないと思う）
などが書かれた紙が貼られ、スーパーのレジには
「私たちはマスクをして、お客様の健康をお守りします」
と、新しくＰＯＰが掲げられた下で、マスクしてる店員さんは数人・・・・・・。


と、先進国のマネ（？）をしてみているものの、イマイチ徹底されてない？？？
やっぱいつものパナマです。
まあ、暑い暑いパナマでマスクをするのもシンドイんですよね。
マスクもインフルエンザも、やっぱり冬（寒さと乾燥）にこそ似合うのかも。


と書いてる傍から今日の大使館情報。
今まで毎日のように速報が送られてきていましたが、
今後、情勢に応じたその都度の発信になるそうです。
まあ何事も、収束に向かってるということで、良かった良かった。
そして熱しやすく冷めやすい日本人、
私たちが日本一時帰国からアムステルダム経由でパナマに戻る頃には
「新型インフルエンザ」なんて言葉はもはや死語になってたりして




なんか、情報に振り回されちゃった１カ月でした。
百聞は一見に如かず。
やっと、肩の力を抜いて帰国できそうです。
でも小心者根っから日本人な私は、機内でマスクは頑なに着け続けると思いま～す。
そうはいっても感染はしたくないし、日本で家族や友達に移すわけにもいかないし。
やっぱアメリカ人にもパナマ人にも、なれません。。。。。