恐い話
以前、住んでいたマンションでの出来事です。ベランダでガサゴソと物音が聞こえ見てみるとそこには海がめのように巨大な亀がいました。どこかから逃げ出したのか・・・はたまた誰かのイタズラか・・・夫が甲羅を抱えて持ち上げて、とりあえず風呂場に閉じ込めるとしばらくしてドアをバシッ、バシッと叩く恐ろしい音が聞こえてきました。そうっと覗くと刷りガラスのシルエット越しに怒り狂って立ち上がった亀の手がドアをぐっと押しているのが見え、今にも風呂場のガラスを破り大暴れしそうな雰囲気です。「ちょっと・・・。恐い!ヤラレル!」「お風呂入る時どうするん?亀も一緒に・・・?」「湯だって死んでたらもっと気持ち悪いで!」どうしたものかと途方に暮れた私たちは隣のベランダに忍び込み、そうっと亀を置いて来ました。