トシナルドの社会派コラム

前回年末ジャンボ宝くじについて書いたが、
私は日本にロト６が導入されて以来買っていない。
ロト６のほうが断然オモロイからだ。

ロト６とは
４３個の数字から自分で６つの数字を選択できる宝くじで
１等の理論上の当選確率は６０９万分の１で
年末ジャンボより高く、毎週チャレンジ出来ることが魅力だ。

そんなロト６の魅力に魅せられ、
第１回から２、３年は毎週欠かさず購入していた。

学生時代にオーストラリアに１年間武者修行をしに
行ったとき、まず最初の３ヶ月は語学学校に通い
その後オーストラリア一周の旅に出たのだが、
語学学校の期間はホームステイをしていた。

ホームステイといえば、
家にプールが付いているような大きな家に
心の広いオージーの温かい家庭に入る事を
想像していた。

しかし、現実は・・・
スペイン人のホストファーザーと
フィリピン人のホストマザー
の家族で、オーストラリアらしさはかけらもない。
もちろんプールもなかった。

スペイン人のオトンは英語が全くしゃべれず
何言ってるか、最後までわからなかった。

フィリピン人のオカンは手で食事を食い、
週末になるとフィリピン人仲間を大勢家に呼び
庭でフィリピ－ナダンスを踊っていた。

オーストラリアの文化もへったくれもない。
ネタ的にはおいしいのでよかったが。

オーストラリアは社会保障がしっかりしてる国で
失業手当や年金が結構もらえるらしく、
このオトンは高齢で働いておらず、
オカンがたまにパートにいくだけで
僕等からのホームステイ代と国から出る手当
で生計を立てていた。

そんな働いていないオトンが熱中していたのがロトである。
日本にロト６が導入される２年位前だ。

確か毎週水曜日の夕方にテレビで当選番号が発表され
テレビを見ながら、そのオトンは買い方を
”スペイン語”で教えてくれた。

わけのわからない家族であったが、
親切にしてくれたことを感謝しながら、
荷物をこの家で預かってもらって、
オーストラリア一周の旅に出た。

そして、オーストラリアを一周し、
荷物をとりにこの家に帰ってきたときに
驚くべき展開が待っていた。

なんと！働かずに毎週ロトばっかりやってた
オトンが、日本円で約８０００万円当選し、
新しく家を買い、家族で世界旅行に行っていた。

幸い、僕がホームステイしていた家は
親戚が住んでおり荷物は確保されていたが、
この成金家族には会えずじまい。

日本に帰国後、待ちに待ったロト６が日本に上陸し
どの数字の出現回数が多いかをデータベース化し
１４番と言う数字だけが長い間１回も出ていない。
などと分析し、会社の同じ部署の人達も巻き込んで
皆で買っていた。

最近は、たまにしか買わないが、
みずほ銀行などのＡＴＭで買えるから便利になった。
ＡＴＭで数字を選ぶだけで購入でき、
当選金額は口座に自動的に振り込まれる。

当選発表を見る手間も省け、換金漏れもない。

ちなみに、知らん間に当選し１億入ってないか、
確認したところ、残念ながら入っていなかった。

年末ジャンボを１万円分買うくらいなら
ロト６を一口２００円×５２週（1年）＝約１万円で
毎週”億万長者の夢”を見るほうが
断然オススメである。