娘にそそのかされ「アタゴオルは猫の森」を見に行った。
20歳の娘は最近『まつむら ひろし』のファンとなり
「アタゴオル」のコミックを次々と買いもとめていた。
面白いと勧めるので、読もうと読もうと思っていたが、
なかなかその暇がなかった。
すると、「映画になるんだって。いっしょに見に行かない?!」と
公開前から、楽しみにしていた娘だった。
猫は大好きだし、なんとなく癒されそうだったので、
♪誘われて、フラフラ~♪(ふる!)と映画館に入った。
ほとんど予備知識がないまま見ていたのだが...
あら、なかなか迫力ある画面...
娘が原作のイメージが壊れるのではと心配していた3Dも
猫の毛並みが自然に表れていて、いいではないか!
石井竜也の音楽もいいわ、詩も曲も...
♪なにがなんだかわかランド♪っていいなぁ、最高!!
人間じゃないから、猫だから...普通のアニメでなくて
3Dで良かったんでは?...って感想を持ちました。
主人公ヒデヨシってコレ?!
ものすごい生命力で、ものすごく食い意地がはってて
ものすごく無秩序な奴...。
なのに、すっかりファンになってしまったではないか!
…物語のクライマックス、アタゴオルを征服しようとする
植物の女王とヒデヨシと仲間達の対決。
でも...
アタゴオルを救えるのは、ヒデヨシを父と慕うヒデコただひとり...
ヒデコは実は輝彦宮(かがやきひこのみや)と言う
植物の王で植物の女王レピアとは対(つい)の関係で、
レピアを封印するということはヒデコ自身も
消滅すると言うことなのだった。
そうはさせないと果敢に女王に立ち向かうヒデヨシ...
ヒデヨシは言う...
『俺たちは、トコトン生きるために生まれてきたのよーっ!!
誰かをたすけるためとか、森のためとか、村のためとか、
そんなもののためじゃない...
ヒデコとずっと一緒にいてベニマグロや酢だこを食って
ニコニコ笑って暮らすんだから...』
ヒデコが叫ぶ...『完全じゃないからおもしろいんだ!
完全じゃないから素敵なんだ...父上(ヒデヨシ)が教えてくれたんだ!』
最後にヒデコは女王の封印に成功、力尽きる...。
おお~~、不覚にも私の目から涙があふれているではないか!
他に泣いてる奴なんていないぜ...多分...。
自分が助かるためなら、友達だって裏切っちゃう
ひどい奴なのだ、ヒデヨシって。でも、
「あの人たちは自分でなんとかするのよ」っていう彼の言葉...
納得なんですよ。
なんだかね~作者が私と同年代と言うこともあるのか、
胸にずーんと響いてくるんですよね~ヒデヨシのセリフが...
俳優の佐野史郎はじめ30年以上もファンがいるって
わかる気がしました。
それで、この作者、ますむら氏が書いたと言う絵本を
映画の帰りに本屋で見て、一目で気にいってしまいました。
私はマンガより、こちらの絵の感じが好きかもです。
かなり細かい描線画です。
マンガと同じ作者とは思えないほどです。
このセンスには参りました。
思わず買ったものがもうひとつ...
ヒデヨシのマスコットチェーンです。かわゆい~~