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テーマ:生き方上手(688)
カテゴリ:クスリ・自己啓発
斎藤茂太(2006):「なぜか人生がうまくいく『悟り』のススメ」講談社+α文庫
最善の決断は「今の決断」 あれこれと思い悩んで,なかなかものごとを決められない人がいる。 これも性格だからそんなに気にすることはないのだが,自分を「グズ」だと気に病んでしまう人が多い。 せっかちな人もいれば,のんびりとした人もいるから世の中のスピードがちょうどよく保たれているのだが,どうしたらいいか決められずに悩むというのは辛いものである。 これも案外まじめな人に多い。 最良のものを選択しようとしてあれこれと迷い,ついには思考の迷路にはまり込んでしまうのである。 こんな人に,とっておきのオマジナイがある。 それは,「今の決断が最善の決断」と唱えることである。 実際,あれこれと悩んでいるとき,ある決断が,他の決断より優れているということはあまりない。 どんぐりの背比べのようなもので,どれもたいして変わりはないのだ。 私たちは神様ではないのだから,絶対に誤りのない決断などというものを求めるべきではない。 そんなことを悩むより,今最善と思っていることを選んで,事態が変わったらまたそこで考えてみればいいくらいの気持ちでいいのではないかと思う。 「自分がもっているのが一番好きなもの」と決めてしまう人もいる。 これにしようと決めて選んだら,あとは目移りしないというのもひとつの手ではある。 結婚生活などの場合はこういう方法でうまくいく。 結婚する前は相手を両目で見て,結婚したら片目で見なさいということわざもある。 これならうまくいくはずだが,「結婚すると目がよくなる」という言い方もあるから世の中難しい。 しかしまあ,お互いにいいと思って選び合ったのだから,欠点は片目を閉じて見ないようにすれば,死ぬの別れるのという話はなくなるはずだ。 結婚でもそうだが,何かを決断するときは完璧を求めないというのがポイントである。 選んだものを完璧だと思うのはいい。 完全主義者というのは,完璧なものを選ぼうとして,苦しむ。 人間そのものが,不完全である以上,完璧な選択などというものはない。 だから,今の自分の決断を信じられる人が決断力のある人ということができるのではないのだろうか。 どんぐりの背比べの中からパッと選んで,これでよしと言える人だ。 ---------------------------------- 今の決断が一番自分にとって最善の決断かどうか不安になるのは,完璧な選択を望んでいることと,失敗を恐れていることが原因ではないでしょうか。 慎重になることも必要だけど,ある程度考え抜いたら決断する力が必要になりそうです。 そうはいっても取り返しのつかない失敗になりはしないかと慎重になりすぎて決断が遅れることは多々あります。 もっと今の自分を信じていいと感じました。 そして必要以上に背伸びしないで身の丈にあった選択ができればいいと思います。 彼女のお庭に咲いた梅 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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