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テーマ:生き方上手(688)
カテゴリ:クスリ・自己啓発
斎藤茂太(1995):「肯定的人生観のすすめ」KKベストセラーズ. 「人間関係は自分の人生の鏡」→「否定的な見方を捨てれば人生は楽しくなる」→「肯定的な人生観のすすめ」となった。 自分に対する希望を失わないために 自分が置かれている状況は,常に満足すべきものではないであろう。 むしろ,満足できるというのはごくまれなことかもしれない。 人生にはいろいろな要因がある。 人間関係もあろうし,自分の調子もある。 自然という侮れない相手もある。 そういう意味では,自分自身の力はわずかなものである。 運命というと大げさになるが,人生,ちょっとした運,不運で随分と変わってしまうことがある。 だから,運が悪かったと腐ってしまうと,坂道を転げ落ちるように悪い方に行ってしまうことがある。 また,幸運に恵まれたからと言って舞い上がってしまっては,大きなツケが回ってくることもある。 常に平常心をもって全力を尽くすのが大切であろう。 こういうと大変なことのように思うかもしれないが,言葉を換えれば自分に対する希望を失わないことである。 つまり,自分を見失わないことである。 だいたい,大失敗するときというのは自分を見失って我を忘れた状態の時が多い。 焦っているのだ。 頭を冷やすというが,冷静になることである。 カッとしてしまってはろくなことはない。 人間は感情をもつ生き物だが,感情にも豊かな心を満ち足りたものとしてくれる感情と,理性を失って激情にかられた感情では雲泥の差がある。 激情はうまくいくものもぶち壊してしまう。 それは,自分だけの勝手な思いにすぎないからだ。 心を満ち足りたものとしてくれる感情は,いろいろなものとの調和が取れなければ生まれてこない。 私たちは関係性の中で生きているのである。 中国の賢者,老子の言葉に「自勝者強。知足者富」というものがある。 「自ら勝つものは強し。足るを知る者は富む」と読むが,意味は言葉の通り,自分に勝つものは強者であり,己に足るを知る者は富んでいるという意味である。 自分に勝つというのは,ともすると感情的になりがちな自分を抑えることができるということであろう。 そのうえで,自分自身をよく知り自分の器量を了解すればおのずとやることが的を射て,結果に満足がいくということであろう。 自分の能力というのは限られているから,それなりの結果しか生まない。 それをこれしかできないと思うか,これだけできたと思うかでは大きな違いがある。 自分の力を過信することなく,自信をもつことだ。 自分でもこれだけできるのだと思えれば,それは大きな自信となっていくだろう。 足るを知るとはそういうことであろう。 そうして,この積み重ねが生きていく希望をも生み出してくれるものと信じている。 ------------------------------------ 自分の能力は限られている。 自分が思ったとおりにできないと自信をなくしてしまうのは,自分の能力を過信している場合がほとんどです。 他人と比べてこんなはずではないという最高のパフォーマンスができない自分を責めてしまいます。 自信をつけるには,まず自分の身の丈を知る必要がありそうです。 そのうえで,自分のできる範囲の中でできる範囲の目標を掲げればいいのではないか。 目標に向かってとりあえずできる限り一生懸命にやると,結果は成功であれ失敗であれ出てきます。 目標に向かって進もうとすること自体が自信につながってくるので,結果に一喜一憂することはないと思います。 失敗すれば失敗したときに次の対策を考えれば次につながります。 こうした考え方はすべて正論ではあるけれど,実行し続けるのはなかなか大変。 どうしても背伸びをしてしまいます。 常に自分を褒める努力をして,今ある自分を「これでいいのだ」と思うことから始めよう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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