主として勝負事が決着することを「けりがつく」というが、この「けり」は古文で言うところの過去助動詞である。同じ過去助動詞である「き」が自分の体験を語る時(~だったんだよ)に用いられるのに対し、「けり」は過去の伝聞(~だそうだ)や詠嘆の情を表す(~であることよ)のに用いられる。和歌や俳句の文末には「けり」が来ることが多いので、「けりが付く」=「物事の終わり」という慣用句となった。
今年の日本シリーズは、オリックスの4勝1分2敗で「けり」がついた。ヤクルトの強力打線を爆発させなかった中継ぎ投手陣の出来が素晴らしく、接戦を凌ぎ切って、26年ぶりの日本一を勝ち取った。それにしても、みんな気付いているかな?前回は「オリックス・ブルーウェーブ」としての日本一。今回は近鉄バファローズ(「バッファローズ」ではない)と合流して生まれ変わった「オリックス・バファローズ」としての日本一。近鉄は球団消滅時点(2004年11月30日)の12球団で唯一、日本一になれなかったチームだ。4回出場した日本シリーズは、いずれも敗れている(1979年、広島に3-4。1980年、広島に3-4。1989年、巨人に3-4。2001年、ヤクルトに1-4)。
歴史的に、オリックスはかつての阪急ブレーブスの後継球団だが、「バファローズ」としては初の日本一となった。そのことがワタシには嬉しく、両方の意味で拍手、拍手。
白球と 無心に遊ぶ 時は過ぎ 今に飛び交う 夢を追いけり
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Last updated
2022年11月01日 14時30分17秒
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