創作戯曲:『こちらSDN商事第48営業所』【完全版】
【キャスト】KONAN君・・・KONAN芹那係長・・・芹那藤杜主任・・・藤社優美穐田さん・・・穐田和恵近藤所長・・・近藤さや香野呂社長&佳代お姉さん(写真のみ)・・・野呂佳代津田専務&麻莉奈お姉さん(写真のみ)・・・津田麻莉奈駒谷常務&仁美お姉さん(写真のみ)・・・駒谷仁美幼稚園児A・・・たかはしゆい幼稚園児B・・・光上せあら幼稚園児C・・・戸島花母親A・・・松嶋瑠美母親B・・・福田朱子母親C・・・甲斐田樹里礼子お姉さん・・・西国原礼子裕美お姉さん・・・三ツ井裕美ちゃきお姉さん・・・畠山智妃シヨンお姉さん・・・シヨン幼稚園児D・・・木本夕貴幼稚園児E・・・大山愛美幼稚園児F・・・浦野一美母親D・・・相川友希母親E・・・伊東愛母親F・・・河内麻沙美なちゅお姉さん・・・なちゅ雅美お姉さん・・・加藤雅美悠お姉さん・・・梅田悠チューお姉さん・・・チェン・チュー近藤所長の妻:ゆかり・・・佐藤由加理近藤家の長女:冴美・・・尻無浜冴美近藤家の次女:めぐみ・・・大堀恵近藤家の三女:奈津子・・・奈津子近藤家の四女:亜希子・・・亜希子近藤家の愛犬:春香・・・小原春香焼き鳥屋のおばちゃん・・・今吉めぐみ謎の女その1・・・miray謎の女その2・・・手束真知子謎の女その3・・・大河内美紗謎の女その4・・・細田海友***************************舞台暗転。謎の女4名の声がする。謎の女1:「いよいよ我らの計画を始めねばならない!」謎の女2:「そうですね・・・。」謎の女3:「しかし、残念なことに必要なものが大きく足りない・・・。」謎の女4:「どこかに我らの求めるものが・・・。」謎の女1:「求めるものが・・・。」謎の女2:「求めるものが・・・。」謎の女3:「求めるものが・・・。ぎゃあああ~~~!」謎の女4:「どうした!・・・ウワ!」謎の女1:「ウワ、にんにくの臭いだ!。なんでこんなものが!・・・あ、オマエ、また窓開けっ放しにしただろう!」謎の女2:「ご、ゴメンなさい・・・。」謎の女3:「いつも言っているでしょう!窓を開けると近くの焼き鳥屋からこの臭いがするんだってヽ(`д´)ノ!」謎の女4:「ああ、もうたまらない!」窓を閉める音。照明つく。舞台は手前と奥で2つに区切られている。奥は幕で覆われている。手前の中央に近藤所長がいる。近藤は電話をしている。舞台には机が5つ。上手(かみて)に2、下手(しもて)に2、中央に1。近藤:「…あ、ハイ。そうですか、ありがとうございます。それでは早速手配いたしますので、宜しくお願いいたします。」近藤、電話を終えて小休止。そこへ藤社主任上手より入場。藤社:「おはようございま~す。」近藤:「ああ、おはよう♪」藤社:「所長、何か朝からご機嫌ですね。」近藤:「ああ、たった今大口契約が取れたんだ♪」藤社:「それはおめでとうございます!」近藤:「ありがとう。」電話が鳴る。近藤それに出る。近藤:「ハイ、SDN商事第48営業所です。・・・」宅配便(音声のみ):「おはようございます。お届け物です。」藤社応対する。藤社:「あ、すいません。ありがとうございます。」宅配便(音声のみ):「全部で2個口です。こことここにハンコお願いします。」藤社ハンコを押す。宅配便(音声のみ):「ありがとうございました。失礼します。」藤社:「ご苦労様でした。」近藤電話を終えて藤杜を見る。近藤:「宅配便?何が来たの?」藤社:「…エーと、こっちの大きい方が販促物で、小さい方はメンバーへのプレゼントみたいです。」近藤:「ああ、これはやっときてくれたか。それから、プレゼントまたこっちにきたのか。本社へ送って欲しいってあれだけ告知しているのに、手近な営業所へ送ってくるんだよな…。」藤社:「これ、どうします?」電話が鳴る。近藤それに出る。近藤:「えーと、販促物はとりあえず穐田君の机の上に。後でかたしてもらうから。プレゼントは適当に置いといて。・・・(電話の受話器に向かって)おまたせしました、SDN商事でございます。・・・」藤社は言われた仕事をこなす。藤社:「これはここで(大きい荷物を下手の机の上に乗せる)。これは・・・ここでいいか(小さい荷物を下手の自分の机の隣に置く)。」電話が鳴る。藤社:「ハイ、SDN商事でございます。・・・」穐田が入場。穐田:「お早うございま~す(^-^)♪」近藤、電話を終えて穐田を見る。近藤:「お早う。」穐田:「朝から急がしそうですね。」近藤:「うん。まだ始業前なのに電話が鳴りっ放しだよ。」穐田:「あのグループこんなに人気有るんですね。」近藤:「ああ。何と言ってもあの世界的に大人気のグループ、SeXy Dream Nymph48、略してSDN48のコンサートだからね。チケットの問い合わせやら予約やらの電話が、まだ始業前だというのにさっきからジャンジャン鳴っているよ。」穐田:「(近藤にお弁当を見せながら)あの~忙しいところ申し訳ないんですけど、ここで朝ごはん食べてから仕事に入っても良いですか?」近藤:「ああ、良いよ。今日もまたお弁当作ってきたの?」穐田:「ハイ♪」電話が鳴る。近藤出ようとする。近藤:「・・・あ、そうだ穐田君!君の机の上にあるその箱、販促物だから裏にかたしといて。・・・おまたせいたしましたSDN商事でございます。」穐田:「はい、分かりました。」穐田販促物の箱をかたそうとする。持ってきたお弁当は机の上手の机に置いたまま。近藤は電話に出るなりいきなり怒鳴られ、電話越しに必死になって謝っている。藤社:「ハイ、どうもありがとうございました♪お振込み確認後に発送の手続きに入ります。」藤社電話を切る。穐田:「藤社さん、決まったんですか。」藤社:「うん♪」近藤:「あ、そうですか…。申し訳ございませんでした。」近藤電話を切る。藤社:「所長、ダメだったみたいですね・・・。」近藤:「いや、ダメと言うわけじゃないんだが、何かクレームの電話だった。ウチの営業マンが子供を怖がらせたって?」藤社:「何ですか、それ?」近藤:「さあ?」電話が鳴る。穐田が出る。穐田:「ハイ、SDN商事でございます。ああ、芹那係長。おはようございます。エ・・・あ、そうですか。分かりました。所長に伝えておきます。」近藤:「芹那君から?何だって?」穐田:「ハイ、係長、チョッと営業してからこっち来るので、少し遅刻するそうです。」近藤:「そうか。決まると良いな。」『Saturday night party』が1小節掛かる。近藤:「始業の合図がなったか。全員揃っていないけど、それじゃあ、朝礼行くか。」藤社、穐田「ハイ!」3人円陣を組んで右手を突き出して円の中央で合わせる。近藤:「SDN(エスディーエーヌ)!」近藤、藤社、穐田「48(フォーティーエイト)!」電話が一斉に鳴り響く。3人電話に出る。近藤:「ハイ、SDN商事でございます。」藤社:「ハイ、SDN商事でございます。」穐田:「ハイ、SDN商事でございます。」3人電話で忙しい。KONAN上手より入場。KONAN:「いや~遅れてもうた・・・。あれ、なんやこれ?・・・」(続く)