沖縄語ぬ特徴とぅ復興１７
例（たとぅ）れえ、英語（いんじりい）うとおてえパソコンぬんかい付（ち）ちょおるうマウスや「ゑんちゅ」（mouse）から、うぬ意味（ちむええ）んかい使（ちか）とおるむぬやいびいん。同（い）ぬぐとぅ、飛行機（ひこうち）ぬ「飛行機操縦室（コクピット）」ぬ源（むとぅ）お「雄鶏（ううどぅい）」んでぃぬ事（くとぅ）やいびいん。
うちなあぐちん、「肝（ちむ）」、「性（しょう、）そう」、「口（くち）」、「道（みち）」、「心（くくる）」、「物（むぬ）」、「考え」んでえんかいや英語とぅ似（に）ちょおる為（し）い様（よう）なかい、別（びっち）ぬ意味ぬたっ加（くゎ）あさっとおるむぬやいびいん。
やいびいくとぅ、なまぬうちなあぐちぬ語彙（くとぅばかじ）なかいん、哲学書（てぃちがくしゅ）ゆ通事（とぅうじ）さんでぃ思（うみ）いねえ、成（な）いるむぬやいびいしが、「難（むち）かさぎさる語彙（くとぅば）」ゆ使（ちけ）え熟（く）なちょおる日本語文（やまとぅぐちむんぐん）ぬどぅ、ちゃあそおてぃん、ちびらあしく見（み）いゆくとぅ、書（か）ち言葉（くとぅば）あ、日本語しさな、んでぃぬ風儀（ふうじい）なとおいびいん。
うちなあぐちにん漢字（かんじ）、組（く）でぃ作（つく）てえる漢語えあしえあしびいしが、日本語とぅ比（く）なびいねえ、よういい、ふぃ小（ぐゎあ）どぅやいびいる。
うな行（い）ち成（な）いなかし、特（かわ）てぃ、明治後（みいじあとぅ）お、日本語とぅ沖縄語とお、だてん、ああきてぃ、来（ち）ゃあびたん。
うちなあぐちぬ「保存（たぶい）」とぅ「継承（ちじ）」ゆ、一（てぃ）いちゃあなち、考（かんげ）えゆる人（ちゅ）ん居（をぅ）いびいしが、全（まった）ち、別（びち）ぬむぬどぅやいびいる。「保存」や、今（なま）あぬ姿形（しがたかたち）のまま、かじみゆる事どぅやいびいしが、「継承」や使うる事にゆてぃ、しいなち行（い）ちゅるむぬやい、変わてぃ行ちゅるむぬやいびいん。言（い）いどぅんせえ、「保存」や、なあ変わゆる事ぬ無（ね）えらん死語（しにくとぅば）んかいなゆる事どぅやい、「継承」や、生かち、ちゃあ変わいしいちゅるむぬやいびいん。
死語んかい、けえないねえ、番（ばん、ばあん）さあなかい、前（めえ）なさってぃ、「継承」や使うる人ぬ自由とぅなゆるむぬやいびいん。
やいびいしが、生ちち、ちゃあ変わいしいちゅる言語ぬばあや、特てぃ古語（んかしくとぅば、ああらさし、古謡ゆ学校（がっこう）んじ教（なら）あする事、忘（わし）りてえ居いびらん。言葉んでぃせえ、変わてぃ行ちゅるむんやんでぃぬ考（かん）げえ持（む）っちょおくとぅどぅやいびいる。
ちぢちゅん。
筆：比嘉清
沖縄語の特徴と復興１７
例えば、英語ではパソコンに付属機器であるマウスは「ねずみ」（mouse）からの転用です。同様に、飛行機の「飛行機操縦室（コクピット）」の語源は「雄鶏」に由来するようです。
沖縄語でも、「肝」、「性」、「口」、「道」、「心」、「物」、「考え」等には英語的手法で多くの意味が付加されています。ですので、現在の語彙でも、哲学書を翻訳しようと思えば、出来なくもありませんが、「難しい語彙」を駆使した日本語文のほうがどうしてもカッコよく見えるので、書き言葉は日本語でという風潮が続いています。沖縄語にも漢字を組み合わせた漢語はありますが、日本語に比べたらごく少数です。
このように、明治以降、日本語と沖縄語は大きくかけ離れてきました。
沖縄語の「保存」と「継承」を一緒くたに考える人もいますが、実は次元が異なります。「保存」は現存の姿形のまま、棚に仕舞うことを意味するのに対し、「継承」は使用することで、進化発展つまり変化を伴うのです。つまり、保存は変化しなくなる死語になることを意味し、継承は生きて変化を続けることを意味します。
死語は変化を見張るものの管理下に置かれ、継承は使う人が自由できるという違いがあるのです。
しかし、生きて変化を続ける言語は、主な言語を見る限り、古語をもまた大事にし、古謡を教科書で教えることを決して忘れてはいません。変化を自覚しているからです。
つづく
筆：比嘉清
