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ゆんたく物語

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2023年03月29日
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くとぅばとぅ文化(文字が文化創ゆん)

 文化(ぶんくゎ)ぬ根(にい)ぐいんかいあしえ言葉(くとぅば)どぅやいびいる。
 言葉あ、まあんかいんあくとぅ、気(ちい)ぬ如(ぐと)おるむぬんやいびいん。家(やあ)んかい居(をぅ)いねえ、新聞(しんぶん)、チラシんかいある字(じい)ぬ見(ん)じゅい、ラジオ、テレビから耳(みみ)んかい入(い)っちちゃあびいん。テレビぬ画面(ぐゎみん))や、いいくる字んまんどおいびん。学校(がっこう)んかい行(い)ちいねえ、教科書(ちょうくゎしゅしゅ)ぬ字見じゅい、外出(ふかん)じしいねえ、看板(かんばん)とぅ案内札(あんねえふだ)んでえぬ字ぬ見いやびいん。今(なま)ぬ世(ゆう)ぬ暮(く)らしえ言葉し成(な)とおんでぃちん、言(い)過(くゎ)ああびらん。
 あんし文化あ言葉から生(ん)まりやびいん。言葉あ、文化、ちゃあ作(つく)いそおいびいん。かあわてぃ「字てぃらむぬお言葉ぬ上勝(うゐいまさ)い」そおるむぬやい、「創作(物書ち、物語作いんでえ)」するたみねえ、無(ね)えんでえならんむぬやいびいん。言葉あ又字なかい、磨(みが)かりやびいん。

 文化ぬ根ぐいんかいあしが言葉やれえ、またうぬ言葉ぬしいなし、押上(うやぎ)とおしえ字やんでぃ言ちん済(し)まびいん。今ぬ文化にとぅてえ、なあ字やぬ入用(いりゆう)なむんやいびいん。
 むし、うちなあぐちゆ独立語(どぅうたちくとぅば)しち思(うむ)とおるむんどぅんやれえ、うちなあぐちん日本語(やまとぅぐち)とぅ同(い)ぬ如(ぐとぅ)、また同ぬ如、あらんでえ、日本語んかいうたあち、暮らし・色(いる)んな所(とぅくる)んかい、うちなあぐちぬぶったあくゎったあし溢(あん)でぃとおたる筈(はじ)やいびいん。うあいびいしが、今ぬ有様(ありさま)あ、大簫々(ううそうぞう)とぅそおいびいん。うちなあぐちえ病院(びょういん)ぬロビーとぅか御年寄(うとぅすい)ぬ人達(ちゅんちゃあ)ぬ揃(すり)ゆる所(とぅくる)ぬ他(ふか)あ聞(ち)ちゅる事お無えらんあい、字うちなあぐちん、見じゅる事をいいくる無えやびらん。また沖縄芝居(うちなあしばい)とぅか物語(むぬがたい)そうな番組ぬ字幕(じいまく)お、いいくる「通事さっとおる日本語」どぅやいびいる。
 「うちなあぐちぬ継じ」ぬ積合(ちむええ)どぅやら筈やいびいしが、琉球(るうちゅう)文化ぬ根ぐいにゃいまたうぬ押上(うしゃ)ぎやたる伝統表記(んかしからぬかちいよう)ゆカタカナんかいけえ変(け)えらんでぃぬ動(んじゅ)ち走(は)いぬあいびいん。
 今迄(なままでぃ)、いふぃえ、とぅるどおんでぃ言ちん、全国ぬ中んじん、くねえだまでえ、沖縄(うちなあ)やうちなあくるぬ民謡(ふぁあうた)ぬ作(つく)らりいる唯(ただ)一(てぃい)ちぬ地域(とぅくる)やいびいたん。
 今から後(あとぅ)、ちゃぬゆうな、ちゃぬあたいぬ琉球文化、創(つく)らりやい、作家(つくやあ、かちゃ)達(たあ)がちゃぬあたいぬうぐち持(む)っち、文化創いんかい思励(うみはま)てぃ行(い)ちゅる事、望(ぬず)でぃ、伝統表記からうすまさ外(はん)でぃとおるカタカナ表記、持(む)ち上(あ)ぎとおるむぬがやいびいら。ふぃるまさぬないびらん。

註:註:いつかのNHKの番組で「組踊孝行の巻」を原文字幕があったが、これこそがあるべき姿である。
 
筆:比嘉清

ことばと文化(文字が文化を創造する)

 文化の根底にあるのは言葉です。
 言葉は至る所にあるので、​空気のような存在でもあります。家にいれば新聞、チラシの文字を目にし、ラジオ、テレビで耳にします。テレビ画面にはまた文字も溢れています。学校に行けば、教科書の文字に触れ、外出すれば、看板や案内板で文字を目にします。現代人の生活は言葉で成り立っているといると言っても過言ではありません。
 そして文化は言葉から生まれます。言葉は絶えず文化を生み続けているのです。とりわけ「文字は言葉の発展形」であり、創作に欠かせないものです。言葉は文字によって、磨かれます。

 文化の根底にあるのが言葉なら、その言葉(発展した言葉)を支えているのは文字だとも言えます。もはや現代文化は文字を必要とします。
 もし、沖縄語を独立語と認識されているのであれば、沖縄語も日本語同様あるいはそれに準じて生活・巷に沖縄語が溢れていることででしょう。しかし、現状はお寒い状況です。沖縄語は病院のロビーやお年寄が集まる場所以外に耳にする事はないし、文字沖縄語も目にする事は殆どなく、沖縄芝居や物語等でも字幕は殆ど「翻訳された日本語」だけです。註下
 「沖縄語の継承」のためなのでしょうが、琉球文化の根底にありその担い手であった伝統表記をカタカナに変えてしまおうとする動きがあります。これまで、少し鈍化しているとはいえ、全国の中でも、近年迄、沖縄は民謡が作詞作曲され唯一の地域でした。
 今後、どのような、どのレベルの琉球文化が創造され、作家らがどの程度の創作意欲がかきたてられることを期待して、伝統表記から逸脱したカタカナ表記を提言しているのでしょうか。

註:いつぞや(最近の)NHKの番組で「組踊孝行の巻」を原文字幕で放送した事があったが、これこそがあるべき姿である。
 
筆:比嘉清





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Last updated  2023年03月29日 13時52分45秒
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