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![]() 「意地ぬ出じらあ…」碑ぬ表記法 糸満(いとぅまん)ぬ白銀堂ぬ庭(なあ)んかい立(た)っちょおる碑(ふぃい)やいびいん。 うぬ碑んかい刻(ちざ)まっとおる昔(んかし)からある黄金言葉(くがにくとぅば)ぬ由来(ゆれえ)にちいてぃ語(かた)いねえ長(なげ)えくないびいくとぅ、今(く)ぬ暇(まあどぅ)お、措(う)ち、書(か)ちい様(よう)にちいてぃ、叫(あ)びてぃなあびら。 「出らあ」ぬ「出ら」や「出(じ)ゆん」ぬ未然形なやあに、「あ」や仮定、表する助詞なとおいびいん。やいびいしが、今風儀(なまふうじい)ぬ大概(てえげえ)ぬ書ち様、言(い)いどぅんせえ、ただ耳(みみ)し聞(ち)ち長音(長呼・伸ばし音)ぎさる語音(ぐいん)ちゃれえ、いいくる棒線印(ぼうしんじるし)なかいけえ書ちゅる風儀(ふうじ)(話し言葉表記)どぅけえなとおいびいくとぅ、うんなむぬんかい似(に)してぃ、書ちゅるむんどぅんやれえ、「出らー」んでぃけえないびいん。 あんないねえ、例(たとぅ)れえ、かいに『日本語沖縄語辞典』作(つく)ゆるばすに、「ば(わ)」(仮定助詞)ゆ沖縄語(うちなあぐち)んかい直(のお)するばす、「ー」んでぃち、表しいねえ、異風(いふう)なあやあびらんがあら。 古言葉(んかしくとぅば)からぬ流(なが)りぬ継(ち)がとおるむぬどぅんやれえ、うんな慣(なり)ん変(か)わとおたむぬやいびいしどぅ…。 筆:比嘉清 「意地ぬ出じらあ…」碑の表記法 糸満の白銀堂の庭に建つ碑文です。 この碑に刻まれている昔からある諺の由来について語ると長くなりますので、今回は、それはさておいて、その表記法について述べさせてもらいましょう。 「出らあ」の「出ら」は「出(じ)ゆん」の未然形で「あ」は仮定を表する助詞です。ですが、現代の大方の表記法つまり、ただ耳で聞いて長音(長呼・伸ばし音)と思しき語音は、殆ど棒線記号で表記(話し言葉表記)してしまうという習慣になってしまっていますので、それに準じて、表記すると、「出らー」となってしまいます。 そうなれば、例えば仮に『日本語沖縄語辞典』を編纂するとき、「ば(わ)」を沖縄語に訳する場合、「ー」などとなっていますが、変ではないのでしょうか。(まあ別の工夫はするのでしょうが…) 古語からの流れが引き継がれていたのなら、こういう今の(表記をめぐる)習慣も変わっていたであろうか…。 筆:比嘉清
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2023年10月09日 12時33分00秒
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