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「ソニー・コニカミノルタ双方の強みを結集した」――α100の機能詳報
ソニーが6日開いた「α100」の発表会見で、中川裕執行役は「ソニーとコニカミノルタ双方の技術を結集した」と。製品の仕上がりに胸を張った。ソニーは昨年7月からコニカミノルタと共同開発を始めており、3月の一眼レフ事業譲渡を経た今回が第1弾の成果となる。初心者向けということで「画期的」と呼べるほどの機能はないものの、コニカミノルタの技術を生かしながら、使い勝手を高める家電メーカーらしい味付けを随所に施した製品といえそうだ。 ソニーのデジタル一眼レフカメラ「α100」 ●コニカミノルタの手ブレ補正を継承、ホコリ除去へ進化 コニカミノルタから継承した技術のうち、最も個性的なものはボディー本体に内蔵した手ブレ補正機能といえそうだ。カメラの揺れに合わせてCCDそのものを動かすことで、撮影時の手ブレを打ち消すことができる。「α」マウント方式に対応したすべてのレンズで同機能を利用可能で、旧ミノルタが85年に投入した初代のレンズでも問題なく動作するという。 カメラをレリーズ状態にし、ミラーを持ち上げたところ α100ではコニカミノルタの技術資産をさらに進化させ、CCDを小刻みに振動させることで、レンズ交換時に付着したホコリを払い落とす用途に活用している。昨年7月以降の協業で新たに開発した機能で、CCDに静電気防止の特殊コーティングを施したことと相まって、撮影時のホコリの写り込みを軽減できるようにした。 オリンパスが今春発売した「E-330」なども同様の機能を備えているが、E-330がCCD手前のフィルターを振動させるのに対し、α100はCCDユニット全体を動かすという点で構造が異なる。 ●エレクトロニクス部品はソニーが開発 新製品ではCCD(撮像素子)や充電池などのエレクトロニクス製品をソニーが開発し、ペンタプリズムやファインダーなどのカメラ機構はコニカミノルタの技術を活用している。画像処理エンジンには新開発の「ビヨンズ」を内蔵した。「beyond the noise」の略語で、ソニーのデジカメに搭載していた従来の画像処理エンジンよりもノイズが少なく、高精細な画像が撮影できるという。 カメラの背面。2.5インチ液晶を備える ソニーはCCDとCMOSの両形式の撮影センサーを開発しているが、今回のα100はCCDを採用した。CMOSの高画素化も進めているものの、今後の製品でどちらを採用するかは消費者の反応をみながら決めていくという。 有効1020万画素と高画質ながら連写性能も高く、最高画質で撮影した場合でも秒間3コマでカード容量が一杯になるまで写し続けることが可能だ。手動でのISO感度設定は100、200、400、800、1600の5段階、露出補正は-2.0から+2.0まで3分の1段階ずつ調整できる。オートフォーカスの測距点は初心者向け機種としては多めの9点を備えた。 ●初心者向けにオートフォーカスを改善、文字サイズも大型化 一眼レフ初心者向けのちょっとした改善といえそうなのが、オートフォーカスを自動で作動させる機能だ。ファインダー下部に赤外線センサーを備えており、ファインダーを覗き込んだ瞬間に自動でピント合わせが動作する。シャッターの半押しが苦手な人でもピンボケを防ぎ、急な撮影チャンスでもすばやく被写体を撮影できる。 液晶サイズは2.5インチで、画素数は23万画素。ソニー製の「クリアフォト液晶プラス」パネルを使用し、鮮やかで高精細な画像を映し出すようにした。初心者向けに設定画面などの文字をかなり大型化したほか、カメラ内部に重力センサーを備えており、縦に構えて写真を撮る際にメニューを垂直に回転させて表示できる。 ファインダー下部に赤外線センサーを設け、ファインダーを覗いた瞬間にピント合わせするようにした 記憶媒体はコンパクトフラッシュ、またはマイクロドライブを使用する。付属のアダプターを使ってメモリースティック・デュオを装着することはできるものの、通常サイズのメモリースティックには対応しない。「一眼レフ利用者の使い勝手に配慮した」(勝本徹AMC事業部長)としており、今後の機種に採用する記憶媒体についても市場の反応から決めていく考えだという。 本体の想定販売価格は10万円前後で、キヤノンの「EOS Kiss デジタルN」(9万円前後)、ニコンの「D50」(7万円前後)と比べるとやや高い。ソニーでは「同価格帯の製品の中では有効画素数が最も高く、使い勝手を高める機能も多い」(中川執行役)としている。 記憶媒体はCFカードを使用。付属のアダプターを使ってメモリースティック・デュオを利用できる 同社初のデジタル一眼レフカメラ「α100」を7月21日に発売すると、いよいよコニカミノルタから継承した成果が・・・買いですね ★ 産業総合(新事業・新商品など)ニュース ★ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年06月08日 01時16分00秒
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