即興で参加者に演じてもらうのも、その人の気づきになるけれど、グループでのサイコドラマのシナリオを作るのも面白いなあ、と思って少し考えてみることにした。
二人、あるいは四人の登場人物。メインの二人は男女。あとの二人はその二人の影というかマインドの役。
女:オレンジ色(第二チャクラの色)の熊のプーさんの帽子(子供の感情の象徴)を被り、求めるような哀願する口調で。姿勢は膝を突いて、手のひらをお椀を差し出すかのように、相手に差し出すようにして。(依存的態度の象徴)。
●女 「私の話もちょっとは、聞いて頂戴よ。私のほうを見て頂戴よ。」
女の影:頭に脳みその帽子を被り(女のマインドの象徴)、手に持った鞭(裁き・非難の象徴)を振るいながら、女に説教をするような口調で・・
●女の影 「そんなふうに求めちゃダメよ。彼に迷惑じゃないの。(嫌われるわよ)」
男:やはりオレンジ色(第二チャクラの色)の熊のプーさんの帽子(子供の感情の象徴)を被り、手には楯(反依存的態度の象徴)を持って、自分を守りながら、はねつけるような強い口調で。
●男 「僕にはスペースが必要なんだ。僕に迫ってこないでくれ。」
男の影:頭に脳みその帽子を被り(男のマインドの象徴)、手に持った鞭(裁き・非難の象徴)を振るいながら、男に説教をするような口調で・・
●男の影 「そんなふうに冷たくしちゃダメじゃないか。(嫌われるよ)」
女も男も、時々は影(マインド)の声に耳を貸しながら、でも、しだいに感情に乗っ取られたかのように、抑制が効かずに、ののしりあう。
●女 「とってもさみしいのよ。こっちに来てちょうだい!」(子供っぽく)
●男 「うるさい。こっちに来ないでくれ!」(子供っぽく)
女は近づきたいのに、近づけない。男は離れたいのに離れられない。
第四の人物:解説者が現れ、手に持った首輪を女の首に巻いて、その紐の先を男の手に持たせる。
●解説者 「こういうふうに、お互いに憎みあっているのに、離れられない関係性を、共依存関係と呼びます。ほらこんなふうにお互いは紐でつながりあっています。普段は、この影(マインド)の声たちが抑えているので、ここまで普通は露骨にはなりませんが、大人同士の中身も、こんなふうに、本音では、見捨てられることの恐怖と、侵入されることの恐怖を、お互いが感じています。つまり子供時代の、親に見捨てられたり、侵入された感情の、再現が起こっているのです。」
そう解説者が言うと、女と男はそれぞれもっと極端に、子供のように泣き、わめき、ののしり合う。
影たちは、もうそれを抑えられない。
すると突然、目覚まし時計、あるいはチベタンベルが鳴る。あるいは、OSHOのダイナミック・メディテーションのSTOPの声が聞こえる。
女も男も凍りついたように動きを止める。
しばらく沈黙。
すると何かに気づいたかのような女は、ゆっくりと、熊のぷーさんの帽子を脱いで、首輪を離し、男から背を向ける。
それを見て、男は手に持った楯を捨てて、(今度はさっきまでの女の姿勢と同じように)膝を突いて、手のひらをお椀を差し出すかのように、相手に差し出すようにして、求めるような哀願する口調で話し出す。
●男 「どうしたんだい。僕から離れないでくれ。僕を一人にしないで・・」(子供っぽく)
それを見て、女は再び熊のプーさんの帽子を被り、男の首に首輪をつけて、その紐の先を握りながら・・
女 「そんなふうに迫ってこないで。うっとおしいわね。ちょっと私を一人にしてよ。」(子供っぽく)
女も男も、時々は影(マインド)の声に耳を貸しながら、でも、しだいに感情に乗っ取られたかのように、抑制が効かずに、さらに、ののしりあう。
●解説者「こんなふうに、お互いに役割を交代しながら、関係は続いていきます。」
そう解説者が言うと、女と男はそれぞれもっと極端に、子供のように泣き、わめき、ののしり合う。
影たちは、もうそれを抑えられない。
すると突然、目覚まし時計、あるいはチベタンベルが鳴る。あるいは、OSHOのダイナミック・メディテーションのSTOPの声が聞こえる。
女も男も凍りついたように動きを止める。
しばらく沈黙。
すると、何かに気づいたかのような男が、ゆっくりと熊のプーさんの帽子を脱いで、それを胸に抱きしめ、ハート・チャクラに呼吸しながら、気持ちを分かち合うように、しみじみと語り始める。
●男「僕の中の小さな男の子が、見捨てられことへの恐怖にパニックになっていたよ。脅かしてごめん。」
男は、背筋が伸びて大人の男として、余裕を持って、内なる子供を包み込んでいるかのよう。
それを聞いた女は、何かに気づいて、ゆっくりと熊のプーさんの帽子を脱いで、それを胸に抱きしめながら、ハート・チャクラに呼吸しながら、気持ちを分かち合うように、しみじみと語り始める。
●「私の中の小さな女子は、侵入されることへの恐怖でパニックになっていたわ。脅かしてごめんなさいね。」
女も、背筋が伸びて大人の女として、余裕を持って、内なる子供を包み込んでいるかのよう。
二人は、お互いに傷を持っていることを、理解し合い、目を見つめあいながら、共感し、ゆっくりと近づき、抱き合う。
影(マインド)たちは、後ろに下がって行く・・・・(終わり)
共依存セラピーについてのノート