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テーマ:イタリアワイン大好き!(738)
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今年のヴィーテ・イタリアツアーは10月に2回開催することに
しています。 まず最初のツアーは「シチリア編」で、10月2日(土)~10月11日(月) の8泊10日の日程。パレルモを含めますが、おもに南東部の世界遺産と ワイナリーを中心に巡ります。 二つ目のツアーは、「リグーリア&ピエモンテ編」で、 10月16日(土) ~ 10月23日(土)の6泊8日のツアー。ジェノヴァや チンクエ・テッレの観光を含めて、トリノの「サローネ・デル・グスト」 そしてバローロなどのワイナリーツアーを敢行します。 詳しくは、また追ってお知らせしますね。 「とりあえず予約しときたい!」そんな気の早い人は、連絡を入れて おいてくださいネ(^^;) viteitalia@maia.eonet.ne.jpまで。 さて、そこに行くからにはそこのワインをしっかりと理解したうえで 旅行した方が全然面白いですわね。何の知識もなしに、現地に行って 偏見なしで自らのインスピレーションに浸るという手もあるでしょうが 物事を学んだり理解するためには、予習って大切じゃないですか! 日本で感じたシチリアワインが現地ではどう感じるか。 つまり輸送という「暴力」を受けていない「ありのままの」 ワインを飲む感触とはどういうものか。 現地で生産者の言葉を聞いて、畑に流れる風の湿気や揺れる 葉の音を聞いたうえで感じるワインの味はどうか。 現地で日常的に食される料理とともに頂くワインの味、相性は どうか。 そんな感性を磨く旅をより質の高いものにするためにも、チルコロで シチリアワインをじゃんじゃん飲んでいきます(^^) もちろん、旅行に来れない人だって同じです。 チルコロで味わう体験の積み重ねが、イタリアに行ったときに 何らかの形で役に立ってくると思います! さて、一本目のワインは、シチリアの新しい現実と申しましょうか。 土着の歴史の古い品種でありながら、単一種(モノヴィティーニョ) のワインとして作られてきた歴史の浅い子のブドウ品種のワインです。 ◆ロープライス!シチリアの有機栽培ワインエラ・グリッロ[2008]カンティーネ・アウローラ グリッロという土着のブドウです。「こおろぎ」という意味ですけど なんでだろ?西シチリアの品種ですが、フィロキセラ期にプーリア から来たのが起源だそうです。 不思議な歴史・・・ マルサラにおいては、カタラットやインツォーリアなど寄せつけない もっとも重要な品種と言われます。 飲んでみるとその理由が少しわかるように思います。「有機」と 偉そうに書かれてはいますが、酒質と高貴なものではありません。 ただ品種の特徴がちゃんと出ていることも確か。 アーモンド系のナッツの香りがほのかにそれでいてはっきりと 出ています。 フルーツ系の香りでは、インツォーリアにはかなわないでしょう。 きりりとした酸味ではカタッラットにも負けるでしょう。 でも、グリッロにはこじんまりとしながらもバランスのとれた 味わいがあり、なにはともあれナッツの香りが一つの個性である ように思いました。 この香りが、マルサラにおける、深みある香りに昇華していく のかもしれません。 サーモンとフルーツトマトのカルパッチョ この料理と合わせてみました。サーモンとアクセントとしての ピンクペッパーを口に含ませて咀嚼しながら、グリッロを口に 注ぎ込みます。 フルーツとスパイスとわずかなナッツ香で、サーモンの味わい が膨らみ、豊かになりました。 これにフルーツトマトを加えると、ややワインが負けてしまう ので、トマトと合わせるなら極々少量のトマトを口に含む べきです。 そしてもしこのフルーツトマトの強い甘みと拮抗させるなら 次のワインの方が良いです。 個性ある辛口白ワインヴァルカンツィリア 2007 トロピカルフルーツ系の香りとまだ少し青臭い感じの いわゆる「トマトの葉」的な香りが混じり合っています。 さすがにフレンチオークで熟成させているワインだけに 葡萄の力強さを感じさせます。 アルコール感のパワーと酸味のパワーの均衡。 これがグリッロにはありません。グリッロはすべてが大人しい。 だからこそ色んな料理を邪魔することなく存在できるわけですが 反対にヴァルカンツィリアは主張の強い食材やソースと合わせて 初めて生きるワインと言えます。 ワインそのものの「おいしさ」もシチリアらしく圧倒的です。 カリカンテとシャルドネをブレンドしたタイプのワインですが 土着性と国際性、素朴さと洗練、田舎臭さと都会らしさが 一つのワインの中で仲良く共存してしまうという、これまた イタリアらしくもあり、シチリアらしい、ワイン界の最先端の 現実という気がします。 ここにもう一つ面白い現実を加えてみましょう! ロザート クスマーノ シチリアIGT 赤のようで赤でない・・・ 白のようで白でない・・・ そういうワインがロゼということもできますが、料理のサーモンだって そういうお魚だと思いません? 赤身のようで赤身じゃない・・・ 白身のようでも白身じゃない・・・ その中途半端な、フレーヴァーの出方が一つの素敵な個性となる 食材だと思いますが、やはりワインもその中途半端な感じと すごくしっくりときます。 ロゼはまたトマトのフレーヴァーともピタッときますから この最初の前菜とはとっても相性が良かったと思います。 ピンクペッパーともちゃんとつながりますしね。 このネレッロ・マスカレーゼのロゼですが、イチゴのジャム系の 香りがとってもスレートに出てて、素敵です。 あ、もちろん辛口なんですよ。甘いのは香りです。 だからフルーツトマトというとても甘いフルーツ系の トマトとの相性もばっちり。普通のロゼよりも、やや甘さを 感じさせるから、やはりオリーブオイルやトマトといっしょに 合わせてみるのがベターですね。 三つのワインで、色々と楽しめちゃいました。 チルコロのワインと料理の相性の話は続きます(^^) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010/05/13 06:11:38 PM
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