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ヴィーテ・イタリア高岡(Hiruccio)のイタリアワイン&主夫日記

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2011/01/05
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ロン・ハワードの2001年の作品。

実在の数学者ジョン・ナッシュの半生を追ったストーリー。

統合失調症によって幻覚を見、家族をも殺めかねない危険な
領域までさまよう主人公をラッセル・クロウが好演して
います。

実際のジョン・ナッシュの写真を見なくとも、ラッセル・
クロウのマッチョな体系は、超エリート学者の体つき
ではありません(^^;)

なので、時折、ベッドなどで彼が見せる隆々とした
上腕が、ストーリーのシリアスさを少々奪っているような
感じがしたのですが、それは極々細部に過ぎないでしょうし
ラッセル・クロウが演じているのだから、これはラッセル・
クロウの映画、と了解してその現実感とのずれを楽しむ
ぐらいじゃないといけない。


監督のロン・ハワードは、ご存知「アメリカン・グラフィティ」
で華奢でハンサムな青年を演じていた人だけど、それ以降の
監督作品群を見ていると、良い意味で、最もハリウッド的な
監督の一人という気がしています。

「スプラッシュ」のラストシーンの楽天性。

「バックドラフト」の葬儀シーンの繊細な雨の演出。

彼の作品群の中で今でも強く印象に残っているシークエンスです。

本作品をはじめとして、原作や現実と違うとの批判が多々あるよう
ですが

「だって。映画なんだもん!」


と気にとめない軽妙さを感じます。どの作品も重すぎずに
キャメラの動きや編集で見せるエンターテイナー。

僕の好きな、諜報員役のエド・ハリスですが、黒装束の
スパイなんて本当に現実的じゃない気がするのですが
そういうプッと噴出させるような感覚も、ロン・ハワードは
実は確信的にやっているのだと思います。

僕の意識する範囲ですと、あらゆるテーマの作品を見事に
映画化してしまうリドリー・スコットと双壁です。



今でこそ、それほど驚くべき映像ではないかもしれませんが
天才の誉れ高くとも、論文を一本も書けず、他者を貶し、
虚勢を張っていただけのジョン・ナッシュが、論文を初めて
仕上げていく、小雪が舞うところから、季節が移っていく
時間の流れを、ワンシーンで見せてしまうところには
思わずうっとりしました。


その直前の、友人チャールズが机を学寮の部屋の窓から
突き落とすシーンの緊張感とともに、感動的な場面なの
ですが、ここが良く描かれているからこそ、後半部分の
彼が精神を病んでいると判明してからのサスペンスが
見事に活きていました。


その後半部分・・・今まで彼の情緒を支え、また男の
プライドを最高潮にくすぶってきた仕事のすべてが
幻覚と分かってからの3人は本当に怖かったですね。


だからラスト近くで、変人扱いされた彼に近づいていく
学生とのやり取りも「また幻覚か」とドキドキするわけですが
妻の視線を通じて、初めて幻覚じゃないと分かる。


あのシークエンスは、ドラマ的にも、映画的にも非常に
美しかったと思います。


「ブロークバック・マウンテン」でも触れましたが、性の
アブノーマルと精神のアブノーマルの問題は、人間社会を
考える上で、最も重要なポイントだと思います。

ノーマルさの中にこそあるアブノーマルだってありうる
わけですし、その時代の社会システムとともに人間は
取捨選択して行く以外ないわけですが、映画がその点で
市民に投げかける役割は果てしなく大きいと確信しますし
そういうテーマに挑みながらも、映画としてのエンター
テイメント構築していこうとするロン・ハワードの気概に
拍手喝さいしたいと思います。

なんらかの共同体にコミットするためには、どうしても
自分自身だけの力量では無理で、その精神的支えになって
いた他者すべてが幻覚だった、という恐怖。

大仰なことは抜きにしてもそのサスペンスで楽しめる
良質の映画だと思いました。



最後に、ジェニファー・コネリー扮する妻に好意を告げる
時に、星を使って、ある模様を描いて「落とす」わけですが
あのイメージはイケてなかった(^^;)


逆にあの不器用な映像が数学者の恋愛的な不器用さを示して
いるのかもしれませんが、超エリート同士の愛のやり取り
にしては、ぶっきらぼうすぎるように思えたのです。


たとえ、彼の暗号解読の才能の一片を示す部分でもあった
としても、です。



ワインにつなげてみましょう。


醸造家は、数学者のような視線で、ブドウ畑と対峙している
のだと思います。

数学が数の哲学であるとするならば、その醸造にはその普遍的な
個性が常に付きまとって来るでしょう。

イタリアにおける醸造家、醸造コンサルタントの権威は数多く
存在しますが、その醸造家の個性を確実にワインに刻印する
醸造家と言えば、彼に行きつくのではないでしょうか。

好意的にいえば、彼の作品は最大公約数のワインファンを
魅了しますが、少々皮肉っぽく言えば、土地の個性よりも
自らのスタイルが優先する味わいを作ってしまう・・・。


 カルロ・フェッリーニ


です。僕は彼のワインに魅了されなかったことはありません。

土地の個性を強烈に盛り込みながらも、その強烈さゆえに
その要素の密集さが、没個性、と一部から批判される。

それでも、ワインファンからワインをあまり知らない人まで
「美味しい!」と驚かせる力を必ず秘めさせる。

つまり上質の「ハリウッド映画」なんですよ。

どのワインも間違いなく美味しいワイン、そしてイタリア
中をコンサルして回る彼の作品の中でも、この映画の
シリアスさに相当するのは温暖性よりも冷涼さが際立つ
地方のこのワインです!





厳格にして優雅。深みと楽しさを余すところなく表現した
ような上質のキャンティ・クラッシコです!!


この映画の余韻に浸るには良いバランスだと思います(^^;)



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Last updated  2011/01/20 08:28:33 AM
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