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ヴィーテ・イタリア高岡(Hiruccio)のイタリアワイン&主夫日記

ヴィーテ・イタリア高岡(Hiruccio)のイタリアワイン&主夫日記

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2011/02/07
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 道路が国土の「動脈」であることは、今日なら誰もが
 知っている。だが二千三百年の昔、それを分かって
 いたのはローマ人だけであった。



建国当初からあった街道としては、塩の道という名の
ヴィア・サラーリア。そしてローマ人の祖先の地である
ラティーナに続く道としてヴィア・ラティーナが存在
していました。


紀元前312年を境にこの二本しかなかったローマ街道が
一気に増えて行くことになるのですが、今日はこの
「塩の道」ヴィア・サラーリア沿いのワインについて
触れてみましょう!


この街道は、建国当初というよりは、建国前からローマ人の
手で造られたのではなく、内陸の民だったサビーニ族が
テヴェレ川の河口付近から塩を運ぶためにできた道で
元々ローマの建国もこの塩の交易が原点だったとする歴史家
もいるくらいに重要な道だったと言えます。

そのサラリア街道はアドリア海にむけて延長されていくことに
なるわけですが、ローマから順順にその経路のワインを
辿ってみましょう!

vieromane

上の地図の灰色の、ローマからアドリア海にほぼまっすぐ
抜けているのがサラリア街道=ヴィア・サラリアです。


まずローマを抜けてすぐ北にあるDOCが


   ビアンコ・カペーナDOC


です。カペーナ村周辺の丘陵地でできるマルヴァジアを主体に
トレッビアーノなどがブレンドされる白ワインの産地です。


さらに北上するとヴィア・サラリアは、リエーティ市の
街中を通るわけですが、その西に広がるDOCが


    コッリ・デッラ・サビーナDOC


です。これもビアンコで、ビアンコ・カペーナと違うのは
マルヴァジアの種類が、マルヴァジア・デル・ラツィオで
指定してあることですね。


実は、このDOCの資料を良く見てみると、まだ実効されて
いないDOCですね。官報で正式に発効されていません。

できたてのホヤホヤのDOCですから、やはりマルヴァジアは
「カンディアかプンティナータかデル・ラツィオのどれか」
ではなく、「デル・ラツィオを50%以上」なんです。


つまり、ビアンコ・カペーナは70年代に認定されたDOC
ですが、40年の年月を経て、マルヴァジアという葡萄は
このゾーンではデル・ラツィオが一番適しているという
ことが分かってきたのではないかと思います。


それで、楽天ショップを覗いてみるわけですが、双方のDOC
ともに取り扱いがないですね。

僕も輸入されていると言う情報、聞いたことないです(^^;)


この地方の白ワインなら、フラスカーティがありますし
それ以外でもローマの北部ではなく、南東部のカステッリ・
ロマーニ地方のDOCの方が、はるかにメジャーですから。



しかもセパージュ的にもほとんど違いがありませんから(^^;)



でも、ローマに住んでいた僕としては、この辺りの実に平凡な
ワインが今飲みたくて仕方ないです。


たいして美味しくないんだろうと思うんですけど、地元の
これまた洗練されない料理と合わせると抜群に合うワイン(^^;)



あ、でもオリーブオイルだと結構優秀なものも出来ているようです。



オリーブオイルならDOP認定の立派なオイルがある!
さすがです。ワインならあまり好んで買おうと思わない
人にもオリーブオイルならお勧めできます(^^;)!


サビーナ・・・・つまり、冒頭に書いた「サビーニ族」の
里がサビーナなわけで、王政のローマ人が最初に領土拡張と
「嫁探し」を兼ねてサビーナの娘たちを集団略奪した
サビーナ戦争が有名です。


また、今のイタリア人の名前でもポピュラーな、男なら
クラウディオ、女ならクラウディアという名前も元は
このサビーナの貴族クラウディウス家で、ローマ帝政期
初期の皇帝を輩出しています。



このヴィア・サラリアが育んだ歴史の一端と、ワイン
(輸入されていないのが残念!)、そしてオリーブオイル
の現在の共存は、素晴らしいですね。










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Last updated  2011/02/24 09:29:40 PM
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