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東京今昔物語  (写真の世界 http://wakowphoto.world.coocan.jp/ より)

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2008.09.29
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カテゴリ:昭和
1.谷中銀座-03D 0803qt
写真1 夕日だんだん坂から見た谷中銀座通り

2.須田町の夜景:いせ源-03D 06qt
写真2 神田須田町の裏町 あんこう鍋の「いせ源」

3.神楽坂-17D 06 
写真3 神楽坂 黒塀の旅館「和可菜」がある裏通り

東京の街の変化はものすごく早いものです。石造りの西洋の街では変化するといっても建造物などは容易には変わりませんが、木造建築が主体の日本では簡単に変われます。

江戸時代には屡々火災に見舞われたので、宵越しのかねは持たないという風潮が生まれましたし、東京の冬の寒気は結構きびしいのに薄い板で囲った簡便な家に住み、家財道具、身の回品をコンパクトに造ったのは、火災のときの損害を少なくするためでした。

西洋人は戦争で破壊された街を元の姿に戻すことに強い執念を持っています。例えば、ドイツのドレスデンは第二次大戦の爆撃で完膚無きまで破壊されたのに、街を戦前の姿に戻しました。また、平和時でも、ビルの IT 化で建て替えるとき外観は元の姿に戻すところを何度か見ました。

それにしても、東京の街には大正時代はおろか昭和時代の戦前の面影すら残す場所が少なくなりました。関東大震災と東京大空襲で街が燃やされたことが大きな原因ですが、最近でも土地ブームの地上げで壊された風情のある建物、街並みが結構あります。これは日本人が西洋人ほど昔の姿を残すことに執着しない性格の所為かも知れません。

勿論、日本でも社寺や城などの伝統的な建物は残っています。火災で焼失すれば復元もします。しかし、一般的、日常的な施設や建物は時代とともに変わることに固執しません。それが残したい東京の風景が少なくなった大きな原因でしょう。

ここでは今後も残したい東京の風景として三つの街を挙げます。上野の谷中と神田の須田町と神楽坂の裏通りです。

上野の谷中は震災にも戦災にも遭わなかった街です。今も活気にある商店街が存続しています。日暮里駅から谷中銀座へ行く途中の階段「夕日だんだん」から商店街を眺めると、戦前の庶民の日常的生活はこうだったのかと思われる懐かしい風景です。(写真1)

神田の須田町で戦前の姿が残っているのは、神田川と靖国通りと外堀通りで囲まれた三角地の一郭です。東京大空襲で須田町は全焼しましたが、不思議にここだけは焼け残りました。お陰で、大正時代からの老舗の料理屋が何軒かまとまって残りました。戦前の庶民が少し贅沢をしたいときには、この街で宴席を楽しんだところです。(写真2)

飯田橋駅西口から外堀通りをよぎって坂道を登ると神楽坂の繁華街が延びています。坂を登り切った辺りの裏側に僅かに昔からの料亭街が残っています。神楽坂は関東大震災で下町の花街が消失したとき山の手に移転してきた花街でした。その名残が粋な黒塀で囲われたこの料亭街です。偶々会った料亭の女将は、周辺の土地が次々と地上げ屋に買収されてビルに変わっていくのを嘆いていました。(写真3)

これらの街に愛着を感じる人々が通い続ける限り消え去ることはないでしょうが、大正時代から平成まで生き延びたこれらの街が何時まで生き残れるかは誰にも分かりません。「美しい日本」を語るときには、超高層ビルのオフィスの中ではなく、これらの街に来て語って欲しいものです。
(以上)





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Last updated  2008.09.29 19:48:03
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