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「フィストバンプ」が
星域を超えた漢同士の挨拶となった…
…それまでの敵同士が
共通の敵の存在によって
良きライバルとなり共闘する味方になる。
少年漫画チックすぎるかもしれないけれど
これぞまさしく
王道の胸熱展開よ…
※【以下、画像・解説は公式より】
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◆コウノスケ「ゴダイゴダイゴ」
64話 (感想)
内容のネタバレ普通に含みます。未読の方はご注意。
今回の物語の中で最も印象的だったのが
今回、
蜃気楼型怪獣が敵(ダイゴさん)もろともの
自爆攻撃を仕掛けてきたことで
命をも失う覚悟を決めたダイゴさんの姿ももちろんですが、
それよりも
黒背景のコマのダイゴさん自身が
これまでに背負ってきた「罪」「闇」の部分について
ここに至って初めてそれを表に出し、
これまでガイオンの戦士たちと長年戦ってきたからこそ
自分の存在が和解の妨げになると判断
=このまま蜃気楼型怪獣の自爆目標となり続けて
もろともに死ぬ覚悟を決めた
という箇所ももちろんですが、
物語としてはさらにそこから一歩先となる、
これまでの63話のなかで
ずっと
ダイゴさんが信念として試みてきたことが、
ルドラさんの
「世界の未来とは」
ジュウゴくんの
「信じてほしい」
メガロック兄貴の
「ガイオンの戦士の今回の目的への理解」
他巨大ヒーローたちのダイゴさんを軸とした
「ガイオンの戦士たちとの対話を試みる」
などなどという形で、
しっかりと
その魂が引き継がれていることが
描ききられているというのが、
もう
何よりも心に響きます…
それを行動として率先しているのが
おそらく年齢的にもダイゴさんに一番近い
メガロック兄貴というのがまたイイ…
次点がまだまだ肉体言語頼りになりがちっぽい
嵐山パパさんというのも良いわぁ…
ベイべくんとかの若人たちはまだ真面目というか
不安やカタさがある描き分けもお見事でございます
最後のコマでトカゲ型ガイオンの戦士が
メガロック兄貴のギターを持っていますが、
ダイゴさんが振り回している
ガイオンの戦士が持っていたハンマーあたりと
最終話近くで交換しあったりするような
そんなエピソードが入ったりするかなと読んでみたり
ダイゴさんの覚悟
前回から登場している
どうやら鍛錬不足らしき
モブオッサン巨大ヒーローの
鬼ヶ浜さんに対しての
ダイゴさんのセリフ
「大丈夫だよ」
「巨大ヒーローは頑丈だから」
という1コマもまた、
黒背景
というところが非常に意味深というか、
この作者さん漫画上手いなぁ…
と思わせられます。
鬼ヶ浜さん、情けないだけで
別に悪人とかではなさそうですし、
おそらく一般人的感覚を持っている
「巨大だけど中身は普通の人」なのではと思うのですが
いやそれがなんで巨大ヒーローになったんですかという
疑問はありますが
戦う覚悟を決めているダイゴさんの
『人より頑丈な巨大ヒーローなんだから』
『ちょっとくらい殴られようがぶつかろうが平気』
『あなたがそんなんでどうするの』
『みんなを守るのが巨大ヒーローの在り方でしょ』
という、
ダイゴさんとしては至極当然なはずの感覚は、
通常人である鬼ヶ浜さんにとっては
とてつもなく異常に感じて
怖くて重いんだろうなという、
逆に読者にとっては
それだけ今回のダイゴさん
戦いに向けて腹をくくっているんだ
ということを読み取らせてくれる、
そんな描かれ方をされているように思います。
さらにその場面から続くのが
「ダイゴさんが来てくれたならみんなは大丈夫」
からの
「蜃気楼型の自爆攻撃でダイゴさん自身がヤバい」
という
ルドラさんの感情のアップダウンの落差が凄いのも
また
魅せてくれるんですよねぇ…
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↑に収録されている各話表紙とか、
話ごとの間に挟まれている「1シーン」や「おまけマンガ」が
巨大ヒーローの裏側というか
闇な解釈ができるような内容があったりして
実はかなり好きなのですが、
もしかして3巻以降がまだ出ないのは
このあたりのネタが溜まっていないからだったりするんだろうか…?
ちなみに2巻収録9話の「三者面談」な表紙が
今の展開にも繋がっている感あって実は好きです
…ところでこの蜃気楼型怪獣の自爆攻撃、
エヴァのサキエルの最期の場面を思い出すのですが、
ダイゴさんが以前「エヴァ」を観てた
→蜃気楼型怪獣がその記憶をもとに行動した
のではという
なかなかのメタ的可笑しさが…
(いや笑っていいところじゃないんだけれど)