カテゴリ:映画の話
14日で、母が倒れて一年になります。人工呼吸器と胃瘻で寝ているだけでも自然に体重も減って、血圧や血糖値の数値は正常になっています。元気な時に体重管理をしたり栄養管理が出来ていたら、こんなことにならなかったのかなぁ。悔やんでも遅いですけど。 ただ、最近は自発呼吸がほとんどなく、肺炎になったので抗生物質の点滴をして熱を下げたら、下がりすぎて34,7度でデジタル体温計が反応しなくなったとか。慌てて電気毛布で体温を上げたら今度は38度に上がり過ぎ。自分で体温を調節する機能がなくなってきたようです。おばあちゃんが四十九日辺りにお迎えに来るような気がしてなりません。 おばあちゃんと母達4人姉弟は、終戦の時満州から引き揚げてきました。一番下の叔父さんはまだ生まれたばかりで、残留孤児の話なんかを聞くと、よくぞ無事に一人も欠けることなく帰って来られたと思います。おじいちゃんは昭和28年まで抑留されて帰って来れなかったので、おばあちゃんは名古屋の実家に身を寄せて、和裁・洋裁で家計を支え子供を育てた人でした。おじいちゃんと結婚した時も、他の男性から結婚を申し込まれたのを断って、満州まで追っかけて行ったという情熱的な一面があった、とおじいちゃんの妹から聞きました。そんな熱烈夫婦でもボケてしまうと、すぐに夫ののことは忘れてしまっていましたわ。ボケる前に「おばあちゃん、死んだら天国でおじいちゃんが待っていると思う?」と聞くと、「そんなの死んだらおしまいよ、待ってるわけなんかないわ」という現実的な返事でビックリ。脳梗塞で入院しているおじいちゃんのお見舞いも、最初の2か月は一生懸命行っていたのに、最後の一か月はあまり行かなくなったおばあちゃん。「行っても話もできないんじゃ楽しくないしね」「もう一生分いっぱい話をしたから、悔いはないからね、戦後生きて帰ってきただけで、おまけの人生だったから」とさっぱりしたものでした。家の掃除をして、おばあちゃんの引き出しを整理していたら、おじいちゃんが闘病中の日記が出てきました。毎日の血圧・体温・お見舞いに来て下さった方のお名前・いただいた物の他に一日一行ずつ感想が書かれ、「もう一度話ができますように」という願いが一番多く書かれていました。今度四十九日の時に持って行ってみんなに読んでもらおうかな。 人生プラスマイナスゼロって言いますが、人生の半分過ぎた辺りからは、幸せだったと思います。こんな可愛い孫にも恵まれたし。 毎週のお楽しみ、レディスデイの800円映画に行ってきました。相変わらず広い映画館で6~7人という寂しさだったけど、一番後ろでグスグス泣いていたのは私ですごめんなさい。 病気の奥さんを看病している旦那さんという設定だけでも父を思いだし泣けてしまうのに、その奥さんが亡くなり、奥さんが間に立ってくれたおかげで繋がっていた息子との関係が悪化したりするので、もう自分の身に置き換えずにはいられなくてグズグズになってしまいました。私も介護の仕事をしていたので、いろいろな夫婦の形を見てきたつもりですが、やっぱり男性が介護をしてるっていうのは何だか切ないのよねぇ。そして主演のテレンス・スタンプの声がすごくいいんですよ。妻を思って唄うラブソングを聞いて感動しない人はおかしいって!家でDVDを観る時には他に人が居ない時、一人っきりをお勧めします。やっぱり暗い映画館が最高ですけど。 そして週末はまたまた封切り初日の「清須会議」毎回おなじみの映画宣伝ウィークで、マスコミに出まくりの三谷幸喜ですが、相変わらず楽しい三谷ワールド。三谷組の役者が勢ぞろいですが、中でも今回は前田利家役のこの方とねね役の中谷美紀が秀逸。北海道出身の私としては、この人のがんばりも褒めてあげたい。三谷映画さえもガラガラの岐阜の映画館、週末の都会では、満員で指定券が取れないという話を聞いて身内のようにホッとしました。だって初日の夜に3分の1ぐらいしか席が埋まっていなかったんですよ。 前の週に観に行ったこの映画は、私たち夫婦が最初の客で、開演前にちょこちょこっと2組の客が入ってきて、結局6人でした。これも封切り初日ですよ。確かに解りにくい内容で、特に女性にはキツイかもしれません。原作が7冊もあって長い話なのに、2時間にまとめるのはまず無理。テレビドラマで、1クール状況説明した後に映画でラストまで持って行くと言うパターンじゃないと。脚本読まずにこの仕事を受けたって佐藤浩市が言ってましたが「失敗しなあ」って思ってることでしょう。「自分が分からない映画だからって、批判しないでほしい」とか「封切りの後にネットで叩かれるんだろうなあ」とか、番宣番組で弱気な発言していましたから。 歴史の勉強をちょっとしてから「清須会議」は観に行くことをお勧めします。その方がずっと楽しめます。説明の字幕がないので最初は「この人誰?」ってなりますから。 来週は「42~世界を変えた男~」を観に行きたいんだそうです。ジャッキーロビンソンという大リーグ初のアフリカ系アメリカ人を描いた物語で、4月15日に大リーグ選手全員が42番のユニフォームを着てプレイする映像を見たことがある方も多いでしょう。最初はなんだ?と思いましたが理由を聞いてなるほど~アメリカ人こんなの好きやなあと納得。最近夫婦50割引を活用しています。チケットを買うたびに夫は「50歳以上の証明書を見せて下さい」という言葉を期待して、免許証を握りしめていますが、またまた聞いてもらえずすんなり割引がききました。誰か聞いてあげてくださ~い。若く見られたと喜ぶと思いま~す。
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最終更新日
2013年11月14日 00時34分19秒
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