5月31日に開催された米国臨床癌学会(ASCO)学術集会の会長主催シンポジウム「Tobacco Control and Global Issues」で、英国Oxford大学臨床試験部門のRichard Peto氏は、「喫煙者に対する3つのメッセージ」と題した講演の中で、現在の世界における喫煙状況を放置すれば、たばこ関連死亡は激増し、21世紀中のたばこ関連死亡の総数が10億人に達するとの予測を明らかにした。20世紀中のたばこ関連死亡数は合計で1億人程度とされており、10倍に拡大することになる。
Peto氏によれば、2000~2025年にはこの死亡数が1億5000万人、2025~2050年には3億人、2050~2100年には5億人を超えることになるとしている。こうした死亡数の激増は、発展途上国ほど深刻となる。