研究を率いた「米国がん協会(American Cancer Society)」元名誉副会長のMichael Thun医師は、女性をターゲットに「ライト」や「マイルド」と銘打ったタバコが増えたことが、健康上の悪影響が増大した背景の少なくとも部分的な説明になると指摘する。軽めのタバコから出る希釈された煙のほうが、ニコチンに慣れた体がいつものニコチン量を吸収しようとして、より肺の奥まで深く煙を吸い込むからだという。
同誌にはこの論文と同時に、カナダのトロント大学(University of Toronto)付属セント・マイケルズ病院(St Michael's Hospital)のプラブハット・ジャー(Prabhat Jha)医師による、喫煙者の寿命に関する論文も掲載されている。この研究によれば、全く喫煙経験のない人よりも喫煙者のほうが寿命が平均10年短いという。