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September 30, 2006
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テーマ:Jazz(1967)
カテゴリ:カテゴリ未分類
You've Got It Bad Girl

バッド・ガール / クインシー・ジョーンズ
You've Got It Bad Girl / Quincy Jones


オリジナル盤発売日:1973年4月
A&M

[収録曲]

1.サマー・イン・ザ・シティ  Summer In The City
2.アイズ・オブ・ラヴ Eyes Of Love
3.アレサ・フランクリン~ロバータ・フラックに捧ぐ Tribute To A.F.
(A)デイドリーミング Daydreaming
(B)愛は面影の中に First Time Ever I Saw Your Face
4.ゲッタウェイ Love Theme From The Getaway
5.バッド・ガール You've Got It Bad Girl
6.迷信 Superstition
7.マンテカ Manteca
8.「サンフォードとサン」のテーマ Sanford And Son Theme
9.チャンプ・チェンジ Chump Change

(2、4)Toots Thielemans(harmonica,guitar)
(8)Tom Morgan(harmonica)

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これは、クインシー・ジョーンズのA&Mでの4枚目のアルバムで、アメリカでは1973年4月にリリースされました。

5曲目のタイトル曲「バッド・ガール」と、6曲目の「迷信」は、スティーヴィー・ワンダーの曲を取り上げています。
この2曲のオリジナルは、ズティーヴィーのアルバム『トーキング・ブック』からシングル・カットされたもので、
「迷信」が1972年12月に全米チャートの1位になりました。
クインシーは、このアルバム以降、スティーヴィーの曲を多く取り上げるようになります。

7曲目の「マンテカ」は、トランペットの巨人、ディジー・ガレスピーの代表曲で、
クインシーにとっては今までのビッグ・バンド・スタイルの発展型で、胸のすくような切れのいい仕上がりは、
トップ・アレンジャーの本領を発揮したものです。

一方、1曲目の「サマー・イン・ザ・シティ」は、
もともとは1960年代のトップ・ヴォーカル・グループのラヴィン・スプーンフルのヒット曲で、
クインシーは、このアレンジについて、
「曲を上品にまとめて、黒人街の夏の雰囲気を盛り込みたかった」と語っています。
クインシーの「サマー・イン・ザ・シティ」は、
1973年度のグラミー賞で最優秀インストゥルメンタル・アレンジ(編曲)賞を受賞しました。
エディ・ルイスのオルガンとヴァレリー・シンプソンのヴォーカルをフィーチャーしたこの曲は、
リズム&ブルース・スタイルのメロウな仕上がりで、
今までのビッグ・バンド・スタイルの「マンテカ」とは全く違ったアレンジになっています。

3曲目の「デイドリーミング」とメドレーの形で収録されている「愛は面影の中に」のオリジナルは、
前回、1972年度のグラミー賞でロバータ・フラックが最優秀レコード賞を、
作者のイヴァン・マッコイが「最優秀ソング賞」を、それぞれ受賞した曲です。
また、ロバータ・フラックはダニー・ハザウェイとのデュエット・シングル「恋人は何処に」で、
最優秀ポップ・デュオ&コーラス賞も受賞しており、
この時期、スティーヴィー・ワンダーなどの当時若手の、
いわゆるニュー・ソウルと呼ばれるブラック・ニュージックの新しいサウンドの流れが目立ってきました。
このアルバムは、そういったブラック・ミューシックに対するクインシーの敏感な反応が現れきていて、
彼の音楽の新しい方向性を示しているものと言えるでしょう。

また、クインシーは早くから、当時はまだあまり一般的ではなかったシンセサイザーを取り入れており、
このアルバムではシンセサイザーが随所に効果的に使われていて、
クインシーの素晴らしい世界の重要な部分を担っていると言えるでしょう。

1981年のクインシーの来日の際に、クインシーは「このアルバムはあまり好きではない」と言っていたようで、
そのためか、このアルバムは廃盤状態で、現在は手に入らないのが残念です。





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Last updated  October 1, 2006 12:36:50 PM
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