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カテゴリ:国内旅行
吉松駅に真っ黒い車体の列車がやってきた。
「はやとの風」号である。 この列車に乗り、鄙びた駅をいくつも経由しながら、宿泊先の鹿児島市内に向かう。 早速、乗り込む。 列車の中はこんな感じ。 中央にカウンター席があるのは、さっきまで乗っていたいさぶろう号とそっくりだが、特急列車だからか、シートは柔らかく、快適に過ごせる。 発車すると、疲れが出たのか、眠くなり、まったりしてしまった。 まぁ、この列車のお目当ての嘉例川さえ見逃さなければいいや…くらいに思っていた。 大隅横川駅に到着した。 実は、この駅の駅舎も、嘉例川駅と同じくらい希少価値のあるものだったことは後で知った。 (詳しくは、こちら) そんなことは露知らず、疲れて外に出るのが面倒くさくなった僕は、列車の中でぼーっとしていた。 よって、この駅での写真は、何もない。 あぁ、もったいない! 嘉例川駅でまた列車は停まった。 明治36年開業当時からの駅舎が107年が経過した今もなお現役で活躍することで有名になった駅で、鉄道でなくバスでやってくる観光客もいた。 近くに温泉街もあるらしく、恐らく湯治とのセットで来る人もいるのだろう。 文字通りの鄙びた駅で、非日常の世界に浸るにはとても良い場所である。 嘉例川を出発してしばらくすると、近代的(?)な建物がポツポツと見えるようになり、列車は隼人駅で日豊本線と合流し、お客さんの半分以上が降り、車内がガラガラになった。 隼人駅を発車すると、「次の停車駅は鹿児島」とのアナウンスが流れたので、あぁ、もう観光列車の旅は終わりなのか…とガッカリきたが、それはまだ早かった。 列車の左手に広大な海が現れた。 錦江湾である。 そして、その向こうには、いさぶろう号での道中では指ほどの大きさでしかなかった桜島が、堂々と腰を下ろしていた。 単線区間を走る列車は、鹿児島の一つ手前、錦江湾の真ん前の竜ヶ水駅で、反対方向からの列車をやり過ごすために、ドアを開けずにしばらく停車したが、絶好の撮影のチャンスとなった。 列車は、再びゆっくりと走り出し、鹿児島駅に立ち寄ってから、目的地の鹿児島中央駅(旧・西鹿児島駅)に到着し、ここで熊本からの観光列車の旅が終わった。 内容が盛りだくさんの良い旅になったと思う。 みなさんもぜひ、機会を作ってのんびりした列車の旅を楽しんでみてください。 (続く) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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