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![]() ![]() 分類学上セセリチョウ科・アゲハチョウ科・シロチョウ科・シジミチョウ科・シジミタテハ科・タテハチョウ科に属するものを蝶と呼び、それ以外は蛾と区別している。 蛾から進化したものが蝶で日本には240種ほどだが、蛾は5,500種以上も確認されている。 20年ほど前まで関東では見かけなかった青黒い金属光沢の縁取りにヒョウ柄模様の美しい「褄黒豹紋」が、2004年頃から関東で目撃されるようになり以後かなりのスピードで北上し分布を広げている。 ツマグロヒョウモンは亜熱帯産のチョウで南西諸島から関西にかけて生息していたのだが、最近では東北南部でも見かけられるようになっているという。 ツマグロヒョウモンの雌の派手な美しい模様は、熱帯のカバマダラという毒チョウによく似ている。 毒を持つチョウは、鮮やかな色をしたものが多い。昆虫を餌とする天敵は、本能的に毒のありそうな模様を持つチョウに近づかない。 カバマダラに似ることで、あたかも毒蝶であるかのように天敵を欺くために進化してきたと言われる。 カバマダラは熱帯産の蝶なので北進を続けるツマグロヒョウモンにとっては進化の成果が役に立たなくなってきており、目立つため逆に鳥に食べられやすいのだという。 羽を畳んで止まるチヨウの種類をタテハチョウ科といい、この科に属するツマグロヒョウモンは4月~11月の間に年4回~5回発生する。 前翅の長さは38mmになり、モンシロチョウより1cmほども大きな美しいチョウである。 ツマグロヒョウモンの食草は、スミレ科の植物である。 我が家の庭には半野生化したタチツボスミレ・ニオイスミレがあちこちに生えており、ときどき黒色の体色の背中に一本の赤い筋が入って、刺とげの生えた幼虫を見かける。 スミレ株に数匹の幼虫が付いて食べられ、葉脈だけになってしまった株を見ることがある。 今年は、11月24日に時ならぬ積雪があった。最低気温は24日から1℃・O℃・3℃と真冬並みであった。 12月に入って、一転比較的穏やかな日が続いた。 暫く暖かな日が続いた12月4日に、風が当たらない陽だまりの羊歯の葉の上に言葉とおり羽を畳んで止まるチョウを見つけた。 未だ羽化して間もないと見え、軽く触れても飛び立たない。触ると畳んだ羽を広げ褄黒豹紋の特徴の、美しい模様を見せた。 大雪と寒波の後気温が平年並みかやや高めに推移したため、時ならぬツマグロヒョウモンの羽化となったものであろう。 折角羽化したのに、我が家の霜枯れた庭には吸蜜のための花が無い。 近くに雄が飛翔している姿も、見られない。はたしてこのチョウは、次世代へと命を継ぐ役割を果たすことができたのだろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2016年12月06日 10時35分40秒
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