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カテゴリ:政治
昨日から今日にかけて、閉会中審査の安倍首相の答弁があまりにも聞き苦しい。
ニュースで盛んに話題になっている、 「加計学園が国家戦略特区を活用した獣医学部新設計画を持っていたことについては 今年1月20日まで知らなかった」と述べたものである。 野党側の攻撃が冴えないとずっと感じていたが、今回はヒットだったと言えるだろう。 いや、質問がヒットだったのではなく、 守備側の致命的なエラーと言った方がいいかもしれない。 NHKのお昼のニュースで聞いたときは私も女房も「ええ~!?」と声を出してしまった。 こういう答弁に関しては、当然ながら首相のブレインになる人間が複数いるはずだ。 そのスタッフ達は一体何を考えているのだろう。こんなことを言ったら 安倍首相が国民にどう思われるのか、小学生でもわかりそうなところである。 それとも、周りが一生懸命止めたのに、 安倍首相自身が「これで行く!」と勝手に突っ走ったのだろうか。 はっきりとはわからないが、どちらであってもにわかには信じられない話だ。 最も酷いのが、共産党の小池議員の質問に対する回答だった。 小池議員はまず過去の質疑を紹介する。 5月に「加計学園が獣医学部新設の希望を持っているのをいつから知っていたか」 と質問されたときは「特区に申請を出した段階で知り得た」と答えた。 6月に同様の質問をされた際は、 「国家戦略特区に今治市と共に出された段階で承知した」と答えた。 つまり、「2年前から知っていた」と総理は2度も答えていることになる。 ところが、「承知した」に関しては「急な質問だったので整理が不十分なまま答えた」 と情けない逃げを打つ。また、「知り得た」については、 小池議員が「まさか、『知りうる立場にはいたけど、実際には知らなかった』 などと言うんじゃないでしょうね?」と質問すると、 ダラダラとどうでもいいことを話した末、結局肯定してしまっている。 これを生で見ていた国民は、たとえ親安倍派であっても相当がっかりしたことだろう。 また、この話題ばかりでほとんどメディアは扱わないのだが、 安倍首相はもう一つとんでもない発言をしている。 日報問題に関してである。昨日の共産党の笠井議員の質問に対し、 「陸上自衛隊にデータが残っていたという報告を受けていない」と答えた。 これはさすがに小池議員でなくとも、驚くべき発言と感じるだろう。 3月15日にNHKにスクープされて以来、すでに4ヶ月以上が過ぎている。 にもかかわらず、自衛隊の最高指揮官である総理大臣が、 「それは本当なのか?」と防衛省に聞こうともしなかったというのだ。 呆れて物が言えないと感じるのは決して私だけではあるまい。 首相の答弁を考えるブレインは一体何をしているのか。 菅官房長官や麻生副総理はなぜ止めなかったのか。 安倍首相は一体どうしてしまったのか。 日経平均は、さほど大幅ではないが昨日も今日も下げた。 一部の報道は「外国人投資家が政権の揺らぎを嫌気している」と言っている。 確かにその通りだと思う。 まだ詰んではいないが、そろそろ「詰めろ」の状況まで来ていると言えそうだ。 せっかくの長期安定政権も、いよいよ終わる時が来たのかもしれない。 「驕る平家は久しからず」 日本では、この諺は決して消えることはないのだろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017年07月27日 01時26分05秒
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