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カテゴリ:政治
今日、トランプ米大統領と習近平国家主席が北京で会談を行った。
その後の共同記者会見で、トランプ大統領は次のように述べている。 「完全に北朝鮮を非核化することで合意した。経済的な圧力を強め、 北朝鮮が無謀な道を放棄するまで続ける。 国連安全保障理事会の対北朝鮮制裁決議の完全履行に向けて、習氏と意見が一致した」 ミサイルの恐怖にさらされている日本国民の中には、 ホッとしている人達もいるのかもしれない。 もしかしたら、同様に感じる韓国の国民もいるのだろうか。 だが、歴史を振り返りながらこの言葉を冷静に考えると、ずいぶんと酷い話だと思える。 米国も中国も、自分たちは核を捨てるつもりなどさらさらない。 にもかかわらず「北朝鮮には核を持たせない」というのは何とも身勝手な話だ。 それに、「ある国の兵器を捨てさせる」というのは内政干渉以外の何物でもない。 中国が日本に対して「自衛隊を解散させ、すべての武器を廃棄せよ」と言ってきたら、 日本国民はどう感じるだろうか。 こういうやり方は、ペリーが黒船を率いて日本に来航し、 無理矢理に開国させたのと同じ手法である。 欧州列強がアフリカを分割して植民地化したのと同じである。 アメリカがスペインからフィリピンを奪ったのと同じである。 100年経っても200年経っても、先進国の外交政策は何も変わっていないのだ。 こんなデタラメな外交で、国際問題が友好的に解決するはずがない。 北朝鮮の核武装化は確かに困るが、世界にはそういう悲しい国がまだまだ存在するという 人類全体の未熟さを、本来ならばすべての人間が理解しなければならないのだ。 要するに、北朝鮮の主権をしっかりと認め、核兵器を自由に開発させることが 実際には北朝鮮問題を解決するための一番の近道なのである。 しかしながら、以前も書いたがそのような方向へは絶対に進まないだろう。 ほとんど意味の無い経済制裁を続け、 「堪忍袋の緒が切れた」というタイミングを自ら作り上げて、 米国は武力行使に出るはずだ。 それが来年なのか再来年なのかはわからないが、 最終的には軍事オプションしかないのではないかと私は感じている。 北朝鮮は社会主義国にありがちな独裁国家である。 金正恩とその取り巻きが暗殺され、独裁政権が終わるのは良いことではあると思う。 北朝鮮の国民もそれによって解放されるのだろう。 だが、それでも米国による北朝鮮攻撃は重大な内政干渉であり、 さらに言えば国家に対する極めて身勝手な侵略である。 米国市場最悪の大統領である子ブッシュのイラク戦争ほどではないが、 アメリカの外交史にまた一つ汚点を残すことになるのは間違いないところだ。 何がどう転んでも、アメリカによる武力行使しか選択肢は無いような気がする。 もしもそうであるのなら、これまた非常に身勝手な言い方だが、 せめて北朝鮮に反撃の機会を与えないよう アメリカが北朝鮮を瞬殺してくれることを祈るしかない。 そうやって、どす黒いアメリカの武力の傘の下、 同じくらいにどす黒い国の国民として我々日本人は生きていくしかないのだと思う。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017年11月09日 23時09分22秒
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