いつか何処かで…。9
皆が許してくれたから好き勝手に生きて、色々なものを作り、手に余るほどの思い出をありがとう。家族にはいい手本を見せてあげることが出来なかったと思う。許してほしい。これでも精一杯に生きたつもりでいる。
どのように生きても構わない、後悔は常に付きまとうものだ。その思いが成長をさせてくれる。総ての行いは次へのステップと考えてほしい。受動的にならずに能動的に生きてほしい。
まず体の健康を整え、人に対し、社会に対して生きてほしい。どのような環境にあっても感謝の心は持っていてほしい。それがあれば幸せに生きられる。そんな思いで生きてきた。
常に君たちの幸せを祈っていた。それしかできなかった。
ただ一つだけ言わせてほしい。どのような不平不満があってもありがとうと受け止め最善を尽くしてほしい。
私が生きてきた歴史として「yuuの一人芝居」に載せている。後半の人生の生き様である。それ以前は自分史を見てほしい。総ての作品の著作権は放棄している、どのように使ってもらってもいい。言いたい事は、総ての人間の命は皆等しくとおといという原点を忘れないでほしい。
色々と言う人の言葉を精査して判断して生きてほしい。頑張らなくてもいい、人に迷惑がかからなければゆったりのんびり適当と言う事が人間の精神には必要なものだ。
思うままに生きる、それでいいと思う。
「東大に行って国を動かす人になるより、人様の邪魔になる石を動かす人になれ」これは蓮井家の家訓の様なもの、だが、このように生きる事はなくていい。もうひとつ、死生観を持って生きてほしい、これは私の作品の骨子となっているので見つけてほしい。名誉も金も縋るべきではなく、平凡のなかに幸せを感じ取ってほしい。
「人が生きると言う事は、一人一人の心のなかにある大切な種から芽を出すものを育てること、それには夢と言う肥やしがいる」
この言葉を残す。夢を持ち夢のある生活をしてほしい。
これから人間の世界は大きく様変わりをすることだろう。そんな中、良心をもって生きていれば生きられる。それも大きなものでなくていい、小さくて深いものを持ってほしい。誠実と言う言葉に尽きる。社会においての評価など気にする事はない、真摯に生きていることであれば何も怖がる必要はない。
学歴社会は終わった。人に役に立つ生き方を見つけて生きてほしい。それを見つける時間を大切にしてほしい。一つのことに打ち込むその生き方を会得すれば、社会に役立つ人になるだろう。人生において無駄という時間はない、総てが貴重な時間であることを知ってほしい。
私は、私の父と母は心の中で生き続けてくれていた事を伝えたい…。
また、ともに歩んでくれた妻には感謝していることも…。
そして、みんなから沢山の感動を貰ったことも併せてありがとうと言う言葉を残したい。
人はどのような言葉を残すのからわからない。私はこのように言葉を書き残そうとしている。
それは私が生きて感じたことを書いただけだ。私の演劇台本の幕を下ろす前の言葉として…。
思えばいつも死を感じて生きてきた。そして、人間の偉大さを書き続けてきた。
日本に生まれてきたことを、そこで生きられたことをいくら感謝しても言い尽くせない。自由な精神で暮らせたことはありがたいと思う。たくさんの素晴らしい精神を持った人たちと出会いその人たちから頂いたものは多い。その人たちから頂いたものはその人には返していない。次代に生きる人にその思いを伝えることを使命とした。
これから後いくら生きられるかわからないからやることだけはやりたい。人類の歴史を作ってくれた人たちの後の歴史を書き残したい。そして、普遍の人間の在り方を綴りたい。
それが生きている証として…。