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テーマ:渡り鳥(51)
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3月24日(金)晴れ
今日は天候回復の兆しが見られ、明日の朝、午前3時舳倉島への船が出ることになった。 今日も輪島の子供たちが来て、テントの中で暴れていった。明日3時に出るため、早く寝 ようと思ったが、子供たちが夜の9時頃まで暴れていったのには少々頭きた。 3月25日(土)晴れ 今日、午前2時30分、念願の舳倉島行きの船が出た。当初出港は3時と聞いていたので、 1時起床にしたが、船の都合により、急に2時出港が決定したため、非常に慌ててテントを 撤収し、桟橋に駆けつけた。やっとのおもいで船に乗り、後部の甲板にリーダにならってシ ュラフにもぐり込んで必死に目をつぶり、船酔いしないよう頑張ったが無駄だった。 1回、2回、3回・・・・と吐き、船から海へゲロを吐いてはシュラフにもぐり込んだ。 甲板はシュラフにもぐり込んでもまだ寒かった。吐くのが終わるとうつらうつらし、また暫 くすると急に気分が悪くなってくるのにはまいった。パーティの6人全員が甲板にゴロゴロ していた。しかし意外にもTMだけは最後まで吐かずに頑張った。 外海に出たのは生まれて初めてのせいもあり、波の高さ、船の揺れにはまいった。左右に 船が揺れるたびに、ザックと一緒に右へ左へと甲板を転がるため、必死になってザックを抱え こんでいた。どのくらい時間がたったかわからないが、急に左の方から大波をかぶり、シュ ラフのままずぶ濡れになってしまった。体を動かす元気はとてもなかったので、濡れたまま 甲板に転がっていた。 まんまるい月が船の進行方向の左側に見え隠れしていた光景は非常に美しかったが、それ だけの景色を楽しむ余裕はなく、うつろに月が見えたにすぎず、ただ、無事に舳倉島に着く ことだけを祈っていた。 苦闘3時間余り、あたりの空が白みだすとともに、舳倉島の灯台が見え始めた時にはほっ と胸をなでおろし、汽笛を2、3度「ヴォー」と鳴らし、舳倉島の港に入る時は何ともいえ ない気持ちであった。 この航海で吐いたのが5~6回、大波を左からと右からの2度受け、シュラフは塩水を含 み、靴にも水が溜まるといった具合で、舳倉島の埠頭に着いた時は惨憺たる有様であった。 ただ、サブリーダのTKさんとMKはシュラフを広げず頑張ったため、シュラフを濡らさず に済んだ。 落ち着く場所を求め最初ヘクラハウスへ行ったがとてもテントを張れそうにないため、引 き返し、学校まで戻る。船酔いのためか僅かの距離を歩くのにも非常に辛くまいった。学校 に荷物を置いて島の北の方をTKさんとTMと一緒にぶらぶら見てまわる。 (その6へつづく) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2015.09.18 00:19:36
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